【仲良き事は】幽霊と暮らしてる【美しき哉】別館
369:739◆Al9ki804zA 03/16(水) 23:13 qi6sOBxg0AA

そして日は来て。
葬儀前日の現地入り初日で、やはり同じ道を通ったので今度こそ姉夫婦に頼んでその神社の前に車を停めて下ろしてもらった。何故か姉も挨拶したいとついてきたので、二人で鳥居を潜って階段を登って境内へと赴いた。
そこは、階段下からではわからない、足を運んだことを軽く後悔する程度に、中々に手入れのされていない神社だった。せめてもの救いは、荒廃気味なだけで、変な気配や嫌な気配がないことだったが。
このまま引き返そうにも一度足を運んでおきながら何もしないというのは流石に気が引けるものがあり、そして何より姉が勝手な不安を持ちそうだったのが面倒くさかった。
なので、忌部さんが眠っていた付近の神社本殿のかつての姿よりは相当マシだと思うことにし、ちゃんとある賽銭箱に百円玉を入れようとした、
ら、本殿扉前にいつもの弁天様が礼装に近い状態でおわして、軽く驚く。
が、目的は目的だと賽銭箱に百円玉を入れて手を合わせて頭を下げて目を閉じ、目を開けて顔を上げ戻スト、持ってきたサングリアを開栓してぐい飲みに注いでお供えし、もう一度手を合わせて頭を下げた。案の定、写し取って飲んだのは、いつもの弁天様だった。

私は取り敢えずぐい飲みに残されたサングリアを飲み干し、ティッシュに包んでサングリアもろともカバンに戻す。続いて、姉が普通に参拝し、そのまま車へと戻った。

姉夫婦の車に揺られながら思ったのは、あの神社は、本当に『神様(もとい社のヌシ的な存在)』がいなかったのだろうと。
その前にも似たようなことがあったと思い出す。気配こそ感じないが、一応と見かけた神社を参拝したのだが、その時に本殿前に佇んでいたのは、しだらだった。
「(多分、私があそこに参拝する気でいたのを察知していたから、なんだろうなぁ・・・ヌシがいない空虚な場所に、少なくとも『私』が参拝するのは連中にとってまぁまぁ面倒な事態を引き起こし金ないだろうから『アイツが拝んでいるのはおれだからな』っていアッピル&牽制でもしてんのか? んで、どの道供えられる酒を飲むのはジブンだからと、弁天様は飲みたい好みの酒を示したのかぁ)」
と、考えをまとめ切りって終了させ、あとはホテル到着後で伯母が奢ってくれるという付近の焼肉ディナーへのワクワクに思考をシフトした。
370:739◆Al9ki804zA 03/16(水) 23:13 qi6sOBxg0AA


ちなみに、
各社で、神もとい社のヌシ在不在を深く追及するのは、私の中では絶大なるマナー違反だと位置付けております。気配が強いか薄いか、あるかないか、そのなんとなく程度にとどめて。
というのも、相手の在不在を問うということは先方からしたら、
「かみさまーーーーいませんかーーーーー!!!?いたら返事なりなんなりしてくださァアァアアい!!!いないんですかぁぁあぁあああ!!?ここまでしたらいないんですねぇえええ!!?いないでいいんですよねぇぇえぇええ!!?いたら出てきてくださいよぉおおぉおおお!!!(激しく呼び鈴押しながらドアを叩いて)」
という、人間のマスゴミかくやな行動でしかない可能性しかないためである。

自分がされたら嫌なことをしないのは、基本中の基本。


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371:739◆Al9ki804zA 03/23(水) 22:19 xU2fvZam0AA
掲示板に書き込んで欲しくない話


それはここに書き込んだの大神神社旅行から帰って少ししてからのこと。

端的に言えば、三輪明神が怒りを見せていた。
と、いうのも、私がこの掲示板にアレコレを書いているからだ。

そして、とうとう怒りを露わにした。

――我らとのことをあの場に書き記すな

見てくれスキンが第五人格のハスターで、その隙間から垣間見せる荒魂のプレッシャー。それは完全なる威嚇だった。
並大抵の人間ならば、ここで完全に竦み上がって、感受性が強ければ失神か……或いは強すぎるストレス後遺症から『祟り』様症状を引き起こしていただろう。事実、私も一瞬だけ慄然とした。もし、この相手が本気を出せば、情報処理能力が肉体の稼働領域を出ない生身人間でしかない私は、与えられる情報のオーバーロードから、いとも簡単に廃人になるだろうと。

だとしても、だからこそ、どうしようもなく腹が立った。
372:739◆Al9ki804zA 03/23(水) 22:20 xU2fvZam0AA


「(ァあ!!? 云うことに事欠いてソレか!!? ッざけんな!!)」
一瞬、怯まれた。
「(だいたいなぁ、アタシが掲示板に書いている、書かざるを得ないのはリアル対面でコッチ方面の話をできる相手がいないからなんだよ!!わかってんのか!?あんたらがアタシに関わってくれているせいでアタシは他に吐き出せる場所がねえんだよ!!あんたらがココに書いて欲しくない理由ぐらい、アタシにだってわかってるさ。ここに棲みついてヒトの感情をより煽って食らうヤツの存在を下手に増長させて万一事態でアタシに付け込ませたくないっていうのは。でもな、だったらテメーらハナからアタシに関わってくれるな!!それができないなら、せめてリアル対面でコッチ方面の話が通じてアタシ並みにリアリストな生身人間をアタシに寄越しやがれ!!それすらできないなら、静かに書かせやがれってんだよ!!それをソッチはなんだ!?上から一方的に『するな』だァ? ふざけんな!!一方的なそっち都合でこっちにやって欲しくないなら、せめて下手に出て代替案を提示してこい!!そんなの交渉の基本だろうが!!!)」
上からプレッシャーによって、日頃の鬱憤に導火線を点けられた結果のマシンガン反論。

三輪明神はたじろぎ、しばし悩んだ様子を見せると、
――二ヶ月 せめて今から二ヶ月は控えてくれ
と、残して気配を消した。

提示してきた『二ヶ月』でナニをするのかはわからないが、それが相手のできるせめてもの譲歩なのだろうと、残る怒りをなんとか宥めた。

そして今は今で、フツーに飽きている(徐々に空いている間隔でお察しだろうが)ので、別に三輪明神が上からプレッシャーを掛けてくる必要はなかった気もする。


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373:739◆Al9ki804zA 03/27(日) 18:59 kYA/Xi9TsAA

しだらがツいてから初めて迎えた節分のこと。

相も変わらずヒトの意識領域半分使ってフリーダムにしているヤツに意趣返しに、
ジブン意識領域半分内に入って、渾身の力で豆をぶつけてやった。

ら、

『神権蹂躙反対!!!』

一瞬で気力が削がれたんだ。

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374:739◆Al9ki804zA 03/27(日) 19:30 ZkRjMTzSsAA

数日前に風宮さんをふとWおばさまWとうっかり呼んでしまい(先生をお母さん呼びしてしまったアレなカンカクで悪意はない、とはいえ)怒られる覚悟をしていたのだが、
当の風宮さんは浮き足だったような喜びを露わにしていたので脳内で疑問符を打っていたら、

どうやら同柱にとってはWおばさまWとは「威厳ある女傑」との捉え方のようで。

ソレはソレでいいのだが。
「(現代世間に於けるおばさんのイミを知った上でか?別に本神がイヤじゃなけりゃいいけど)」などと思いつつもその場はそれで終了。


そして一昨日あたりに改めて風宮さんをWおばさまWと呼んでみたところ、
表面上は柔らかく微笑んではいたが、内心で相当な怒りを抱えていらしてたのがオーラで察知できた。

女性の扱いは難しいと思った。


なお、
しだらはコノハナノサクヤヒメを対面で(但しヒトの背後に隠れて楯にしながら)『若作りババア』呼びして居合わせているコチラの肝をぜったいれいどにさせたことがある。
と、いうのも、しだらはかつてエリアの覇権争いでサクヤヒメ、の、眷属に敗北したことがあるからのようだった。

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375:739◆Al9ki804zA 04/06(水) 20:43 NqAT1mn3sAA

この前密林にてタイムセールになっていた空気清浄機を買ったのだが、届いたので各カバーを外してスイッチ入れた瞬間にしだらが前位置をぶんどって座って風に当たっていた。
ドライヤーや扇風機でもそうだが、お前ほんと銀イオン風好きだよな。
376:739◆Al9ki804zA 07/01(金) 23:40 VK329Z7+sAA

白い服と聞いて、ふと思い出したんだ。

去年の晩春ぐらいで、いつものように会社帰りでチャリを漕いでいたときのこと。
アタマがヒマ過ぎた私は、なんとはなしに忌部さんの豊かで長く白い髪を思い出していた。
女なら一度は憧れる長くて美しい髪。更に、ソレ自体が発光しているかのような、眩い白。女でなくとも溜息の一つは溢れるだろう。

「(いいよなぁ、忌部さんのアレ。カッコよくて。アタシもいっそ髪を白くしてみるか??? ベリショだけどwww)」

などとどうでも良過ぎることをやる気もないのに考えていたら、

『でも白は死人の色だぞ』
と、しだらがマジレスして来やがった。

気分がまぁまぁ良かったところに水をさされてカチンとキた私は、
「(そんなの知ってますぅううぅ〜〜〜白は元々ソッチ系の色で縁起がよろしくなくて白い服は死装束ぐらいだっこともぉおおぉおおおぉ〜〜〜西洋文化の流入でイロイロ変わって最たるのが花嫁衣装で元来は赤だとか黒だとかド派手刺繍だったこともぉおぉおお〜〜〜お前に指摘されなくてもぉおおぉおおお〜〜〜)」
と、自転車を漕いでなければ、確実に中指を立てていただろう煽り口調で返した。
消化しきれずに残った腹立たしさは、チャリのペダルを踏み締めて発散させた。
377:739◆Al9ki804zA 07/01(金) 23:43 VK329Z7+sAA

そして、ソレから少し経過した同年の初夏。
新しいエアリズムパーカーを買おうと、私は映画の帰りにユニクロに寄って眺めていた。
「(日除けの上掛けレベルでいいから、熱を集める濃色系はナシで、淡色系で)」
と、考えながら淡色系を眺めていたら、白い色もそこにあった。
「(白かぁ・・・光を反射するには最強だから目的にはいいんだけど・・・いつぞや『死人の色』・・・じゃなくてもフツーに汚れが目立つしここまで真っ白だと燻んでくると結構みったくないイロになってくるんだよなぁ・・・)」
などとつらつら考えるも、所詮は日用品だと割り切ってカゴに入れた。他の淡色系も入れた。
そして、無駄に長い列を並び切り、会計を済ませて店の外に出た、

ら、
『うんうん、やっぱいいよなぁ、白い服って』
と、腕を組んで無駄に悦に入ってるしだらが。

その時に、私が思ったのは、
服はそんなに関係ないんか、アレは髪だけに限ったハナシだったんかい、そもそもお前は西洋かぶれだったよな、つかコレは私がジブンのために買ったのであってお前を喜ばせるためぢゃなくて、

からの、
「(コイツ、やっぱり殴り殺してやろうか)」というn度目の殺意に落ち着いた。
378:739◆Al9ki804zA 07/01(金) 23:44 VK329Z7+sAA

余談

三年ほど前に服を探しにアウトレットモールに行ったのだが、そのときしだらはモールに入っていない系統の、所謂ピンハなロリータ服を持ってこちらに、にじり、よじり、してきていた。
「(お前、そんなんどっから持ってきたつかソレおれ絶対似合わないのになんで持ってくるん?)」
と、訊いてみたら、
『似合うか似合わないかは問題じゃない、着ているところを見てみたいんだッ』
と、力説される。

コイツだけはいつか絶対に殺すべきだと改めて思った瞬間だった。


――――
1-AA