【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝9
372:739◆Al9ki804zA 12/03(金) 22:15 bIReyCZV0

なので、私は意を決して駅のタクシー乗り場へと向かった。
深夜時間もあって料金はエグいことになりそうだが、背に腹は変えられない。

タクシー乗り場は案の定長蛇の列で、更に吹きっ晒しの寒風で凍える思い。
近くに見えたバスターミナルで、家の駅までのバスは確かあったはず。と、考えるも、この時間帯でローカルが過ぎる路線バスの本数は期待はするだけ負けるし、何より散々寄り道した挙句の駅到着だ。今のタクシーを待ったほうが、余程に早く帰宅できるのは眼に見えていた。

「(にしても、コレは運なさすぎだろ。アタシにしては珍しい)」
私は、こういうときのタイミング運が良すぎたりする。
電車に乗ろうとしたら、ちょうどすぐ来る電車が急行だとか、私の乗った後で人身事故だとか、そういうのだ。
「(でもまぁ、無くはないからなぁ。タクシー代はイタいが。せめて明日の飯代は残ってくれ)」
暇すぎて、思考だけが進む。
「(にしても、復旧見通し立たず? それってモツやナニやらが飛び散ったってこと? それでも、コレがあそこの路線だったら二十分も経たずで復旧できるんだけどなぁ……無いもの強請りはできないか。今時期の名物とはいえ、巻き込まれるのはなぁ。つかこれ賠償どんだけだ?この規模だろ?家族がいたら間違いなく借金地獄で今度はその家族が、って)」

寒さで思考が今度こそ取り留めなくなり、やがては寒すぎて考えることすらもできなくなって、やっと先頭になった。とはいえ、まだタクシーは来ていない。人数が人数過ぎて、運んだ後で駅に戻ってくるのにも時間がかかるようだ。
タクシーの待機列は変わらず長く、見える駅の様子も先ほどと変わっていない。向こうで復旧を待たなかったのは、取り合えず正解のようだ。
373:739◆Al9ki804zA 12/03(金) 22:16 bIReyCZV0

そうこうしているうちに、やっとタクシーが来てくれたので、乗車した。
目的地は自宅。住所と併せてランドマークになりそうな建物を話すと、地元でもないのに理解してくれた。ありがたい。

駅から離れ、温かい車内で、やっと一息。
後部座席でダラけた状態で座り、寒い外を車窓から眺める。

街灯はそこそこあるが、冬の遅い夜。外を眺めようにも、眼に映るのは闇を塗り込めたガラスに映る自分の姿ぐらい、の、はずだった。

自分の顔が映り続けるだけの車窓の黒いガラスの向こう側に見えた、ちいさな社。大分前に、その駅周辺の徘徊で通りがかったことのある、そこ。
イヤにはっきり眼に見えたソレから伝わってきたのは、気恥ずかしさ、喜び、満足感、達成感、そして、


瞬間、私はその社の主を、縊り殺していた。
374:739◆Al9ki804zA 12/03(金) 22:18 bIReyCZV0

久々に神を殺したが、やはり私にはコレに関する『感慨』というものはないというのを、改めて思い知った。
私にとって、コレは、蚊を叩き潰したり、雑草をむしるカンカクと、大差なかったのだ。

「(にしても、社持ち確定を殺したのは初めてだけど……だとしても、あれは流石にアウトだろ)」

社とかソウイウものは、連中にしたら謂わば『装置』である。関わる当事者たちが、各々の目的のために、確率を操作させたり、対象の意識をジャミングしたり、隙を突いたり、ナニかを封じ込めて何かに利用するためのエネルギーや補助装置にしたり。
もちろん、神が全員ソレが無ければ何もできないわけでもなければ(しだらェ)、社を持っているからとはいえ『装置』として扱いきれる訳でもない(あの遣使さんがしだらを投獄していた理由はならず者の管理が三割、自身が装置を扱い易くするためが七割)。
ただ、あの主は、装置を「ちゃんと」使えているということは、そこそこに俗世にも知見ある存在なのだろう。

だからこそ、アウト、だった。
375:739◆Al9ki804zA 12/03(金) 22:20 bIReyCZV0

「(ヒトひとりの会いたさに……どころか一目見たい眼に入って欲しいがため『だけ』に、弱っている人間のココロに付け入って……いや、アレは結果だ。『なんでもいいからあの人間をここに近づかせたい』って一心で『なんでもいいから』確定発動させた。……たといアタシが『悪感情』を持ったとしても、最後に礼を貰えれば、貰えなくても、ただコッチに来て意識を僅かでも向けてくれればそれだけで、って)」
どっと、疲れが出てきた。タクシーのシートが心地よいのが救いだった。
「(想いが先走り過ぎて手段を考えることもなく『なんでもいいから』と発動させて、その結果がアレ。ヒト一人を死に追い込んで、何百人もの人間を混乱させて、遺族は不幸確定ルート。達成タスク内容に対して、発生した業が深過ぎる。確かにコレは「いつか起こり得る」ことしか起こらない。ひょっとしたらそのヒトはここではないどこかの違う形でソレを起こしたかもしれない。でも「起こらない起こさないまま終わった」こともだって十二分に在り得ること。だのに、大きな損害として実現させてしまったことに罪悪感を抱くどころか、タスク『成功』の達成感さえ抱いて……絶対同じことを繰り返す。社が扱えるなら、発動手段の予測や精査、あるいは確認ぐらいできたはずだろ? それをしなかった、できたのに怠った、そもそもできなかった、そんなことどうでも良かった、どれもとっても社持ちなら更にアウト。後先考えず自分の想いや達成感だけを先行させて確定発動し続けて、更にトンデモを起こすだろうよ。私が殺さなくても、いつかナニかに滅され淘汰されたことだろうけど……それまでにどれほどコトが起きるか。考えただけでお腹の頭痛が痛いわぁ。もし仮に、何かで今晩のあそこの社でのことを知った上での行動なら、どんな手であっても近くにさえ来てくれれば挨拶してくれる、だったら尚更だわ。感知外の連中にも見せしめないとアタシ自身や周囲の安全が危うくなるわぁ)」

タクシーが伝えたランドマーク付近まで来たので、料金を支払い、翌日の鉱物購入可能金額に絶望し、タクシーを降りてそのまま夜風に当たりながら帰宅した。

そして、その後も何度か池袋ミネラルに行っているが、あの「小さな社」に不意打ちで呼ばれたことは、今のところ、ない。
376:739◆Al9ki804zA 12/03(金) 22:27 bIReyCZV0


なお余談だが、この日、新品同様の中折れ帽と買い換えたての携帯電話を見事に紛失し、更に携帯電話の紛失に気付いたのは翌日に家を出た後の電車内という大失態を犯す。

しかし、タブレットは持っていたため先方への当日連絡にはコンビニの無料ワイファイで済ませることができ、携帯電話自体は紛失サービスを利用して失くした二日後にあっさりと手元に戻った。

ただ、購入から三回ほどしか被っていない、タクシー内では確かに被っていたはずの中折れ帽だけが見つからなかったのだが、
コレが今までには無かった社持ちを殺したゆえの初めての代償だったにしても、量産品の一つ税込1万円弱(しかも同じ服飾販売店が当時その乗り換え駅にあったし実際そこで再購入した)で済まされてしまう、というのは余りにイヤ過ぎるので、やっぱりよくあるうっかり不注意紛失でしかないと思うことにするんだ。

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377:739◆Al9ki804zA 02/22(火) 22:32 YEO98kD+s

極稀にだが、メディア映像を観ていると、その場の連中の存在を察知することがある。

例えば、ハワイをメーン舞台にしたとある二流邦画の自然深いシーンでは、現地精がうじゃってカメラらしき前に覗き込んだり役者を好奇心で眺めたり、
自然開拓を取り上げた番組の神社修繕編では、その社の住民らしきモノが怪訝かつ胡乱げな様相を出演者に向けていたり、
ゲーム実況ライブ動画では、宅配便のチャイムが鳴って実況者がそこに意識を向けたと同時に害意はある(が"実"害までには到底及べないだろう)念体が室内に入り込んで来たのを察知したり、と。
得られるのはそんな毒にも薬にもならず面白げの欠片もない情報ばかりである。
閑話休題

いつかの年始に正月らしさで神社特集番組がローカルチャンネルで放送された。
私はソレを興味本位で録画して観たんだが、導入部分は当たり前に変哲もない情報と内容。組む神社の最寄駅で案内人が軽い説明をするというもの。

紹介していた内容はごく一般的な普通な『神話』メーンで勝手に期待していた民俗学色が案の定薄かったので興味が失せ始めていくのがわかっていくと、
不意に、資料画の映像からシーンが変わり、神社の周囲映像が流れたと思うと、案内人が神社の中に入って神社関係者に話を訊く場面に移り、
その神社内で生息している本来ならばキレイ側であるはずのモノたちが、憎悪や憤怒、怨嗟を、案内人に向けて発していた。
378:739◆Al9ki804zA 02/22(火) 22:33 YEO98kD+s

流石にコレには少しぎょっとした。
その神社は由緒も正しく時間帯も朝から昼で陽の光も充分過ぎる。
更に、その案内人自身もその家系も、少なくとも当該神社関係からナニの謂れはないはずである。取り返しのつかない犯罪を案内人本人が過去にしたわけもなければ、家柄だって真っ当である。

にもかかわらず、負の念を、向けている。
「(ホント、ヒトに好かれるのに理由は無いように、嫌われたり恨まれたりするのにも理由って無いんだろうなぁ)」
と、取り留めなく思いつつもどーでもよくなり、
内容自体もやっぱり興味は沸かなかったので飛ばし飛ばし観ていて。

そして、あるその神社とは違う小さな地元の神社の年末神事シーンになり、小柄なお爺さん禰宜さんが伝統の占術を行なっていると、その周囲でちいさなかみさまたちがわらわらと集まり、わいわいきゃっきゃと禰宜さんに好意を向けてはしゃいでいた。

同じ番組内でのこの温度差。
おそらく私は、なんとも言えないビミョーな表情を浮かべていたことと思う。

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379:06/30(木) 11:14 aGbQOiCGs
お久しぶりです。白い自称カミサマな変態憑きと思われる暇人です。
長年髪を切ってくれていた美容室が閉店してしまったり、仕事がかなり忙しくなって切りに行く時間が取れない等で髪が肩にかかるレベルになっております。
高校の時の話を書きます。
文化祭で自分達のクラスは絵の展示をすることになりました。制服や体操服以外着て良いから、汚しても問題ない服持ってきて着てくださいという指示のもと白いつなぎを自分は持って行きました。
「それはガチでやる気がすぎる」
とお洒落な格好をしたクラスメートから、からかわれつつも応戦したりして作業は楽しく進みました。私の格好にやる気があると認定した先生から、外の飾り付けの手伝いに駆り出され他のクラスの子と合流しつつ外の手伝いに参加。外はなんだか白い霧でも出てるのか視界が少し見えづらくなっていました。
同じように外の手伝い組も「霧?すごいねえ。見えづらい」等話していた。
その他のクラスの子の中には、自称・他称共に見える人で話題になっていた子(人型ってタイトルでまとめて頂いてるのに出た同一人物)がいました。
見える人が私をまじまじと見たかと思ったら、嫌そうな顔をして
「うわ、なんであんた白い服着てんの。ていうか肩重くない?」
私「あ、これ?中学ん時にクラスでお揃いで買ったやつなんだけど使ってなかったから。肩?さっきまで筆持ってたし肩こっちゃったかも」
「白いの着るの辞めときなー?『隣の人』凄い嬉しそうにニコニコして抱きついてるから」
私「隣の人ってどっちよ?」
「人型のほう。あー・・・とりあえず下の服、黒?上半身だけでも脱いだら?」
そこまで嫌そうな顔を普通するか?!と思ったが、そろそろつなぎも暑くなってきたのもあり上半身脱いでから腰で袖を結んだ。
妙にタイミングが良かったのだけど、その時霧がスーっと消えた。
余りのタイミングの良さに私は正直、ビビったけどたまたまだと言うことにして平然としていました。
その次の日に見える人は体調不良で休んだらしく、学校に出てきた時に私を見るなり「もう見ないから」と文句を言われた。
昨日職場に見える人が来たのを見かけて思い出しました。
380:06/30(木) 11:56 aGbQOiCGs
自称カミサマな白い変態憑きだと思われる暇人です。
新しく出来た推しが異性だった時に駄々をこねられ、いかに自分の方が良いか延々に言われる夢をここ数日見ております。本日は、色んな人から忘れられ絶望してる最中、白い人から手首を握られ「僕は忘れないから」と言われる夢を見ました。
さて、猫のぬいぐるみの話をしたか忘れましたが幼稚園時代の話をしようと思います。
幼稚園の時に猫のぬいぐるみを持ち歩いていた。その頃は身長も高くて小学生に間違えられることが多く、見た目が悪いからやめろと言われたけどお気に入りでずっと持ち歩きたかったし、何より怖い歯医者のお供として一緒に連れていきたかった。
連れていったのが間違いだった。同じ年代の子にぬいぐるみを奪われそのまま持ち帰られそうになり、母に訴えた。
返してくれるように言ってくれると思ったら母から「小さな子に譲りなさい!こんな所に持っていくからよ!」と何故か私が怒られ、相手側の母も抵抗なく少し頭を下げて去っていった。得意気にぬいぐるみを持って行った子は私にあっかんべーしてから去っていきました。
ずっと帰ってからも文句を言う私を怒った母に絶望して、違う遊びをしてぬいぐるみを諦めることにしました。
「◯◯(ぬいぐるみの名前)は、どうしたの?」
といつもの白いお兄さんが聞くので、事情を話すと頭を撫でてにっこり笑い言いました。
「次の歯医者さん?の時には、戻ってくるから。安心してね」
その通りになった。予約した歯医者さんに行き治療を終えると、受付の人から私の猫のぬいぐるみと菓子折りを渡された。
「これは人にあげたものだから」
と手放すように母から言われたが、私が返そうとはしなかった。慌てて親子喧嘩を止めさせた受付の人が言うには
・相手の人が何度も、こちらに連絡をしてきて謝りに行きたいと言っていた。個人情報なので家は教えられない旨を伝えたら、ぬいぐるみは歯医者で預かって返してくれと言われた
・相手の人は遠くに引っ越しをしたから、二度とこの歯医者には来ないし来れないと伝えてくれと言われた
らしい。とりあえず、もうお返しもお菓子もお渡ししたんで!と言われ返された。
親が、相手側に何かをお返ししないといけないだろうけど、相手の情報がないと困惑していたことが凄い鮮明に残っている。
お菓子は、お兄さんにあげたが食べて良いよと言われたので私が喜んで食べた。それからぬいぐるみの持ち歩きは辞めました。
特におちはないです。
381:739◆Al9ki804zA 07/13(水) 19:53 3ohrMfJjs

逃げ切りたいたいモノ同士の話


それは、春のミネラルイベントで購入した石についてのこと。

今やミネラルに行く目的の一つに「あのヒトまだ生きている?」高齢者個人ブース者の生存確認が入ってしまっていたりする。高齢化はどこも同じである。

そんなブースの一つに立ち寄ると、私はある売り物に目を持って行かれた。棚の一番上の端、とてもわかりにくい上に、物自体も小さなそれ。
悲しいかな、通い慣れてしまったブースなので、新顔もなんとなくでわかってしまう。しかし、新顔だからといって目を持って行かれるかどうかは、別のことである。
その新顔は、山梨は黒平の楕円柱状に磨かれた煙水晶、だった。
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