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【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝9
396:739◆Al9ki804zA2023/03/02(木) 20:52:02.32 ID:9Mtj5PYJs コチラのスレッドに書き込まれていた「ザクロが嫌いらしい」で、今更ながらに思ったこと。 「ザクロって、確かお釈迦さまが子さらい子食いをして鬼と化していた母親に食う子の代替品として与えたものだよなぁ。そんで鬼母は改心して仏道に入ったって(所謂『鬼子母神』)」 お釈迦さまが苦手なのか、ザクロのエピソードで苦手意識を持ったのか、或いは単純に食べ物として苦手(だってフツーに食べ辛いし)なだけなのか。 当事者しか知り得ないことだわな。
397:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:14:18.84 ID:dyRvwvMk0 『大神明神(或いは三輪山権現)に遭遇()した日の話』 実際に遭遇するタイミングは文の最後のほうで、それまでは「それ以外のその日のこと」です。 三輪明神が「出始める」のは、冒頭が『目当てのカフェ付近まできて、』からになります。 それまでは、私自身の“ソッチ方面でよくある()こと”になります。こんなことがよくあってたまるかと、いつも思ってはいますが。 ハァ(どちゃくそ重苦しい嘆息)。 それは、死の毛布()船舶事件から月日が経過して、新型コロナウィルスが世間で騒がれるようになった一月上旬。 私は、友人とメッセージのやり取りをしていて、下旬の日曜日に遊ぶ予定を詰めていた。 ことの発端は彼女が『ジャンル友からすごいオシャレなカフェを教えてもらった。キユさん一緒に行ってみない?』というものだ。そして、日程やら待ち合わせやらを決めていると、他の時間をどうしようかとなり、 「せっかくなら、他のシャレオツなカフェにも行ってみたくない?」 と、紹介してくれたカフェがアソコなら明治神宮徒歩で行けそうだから、そのカフェに行った後で腹ごなし散歩に明治神宮に行って、という流れで決定。 そして私は良さげなカフェを周辺で探していると、おススメまとめページでしだらが一箇所に興味を持った。有機栽培だのなんだのと所謂『自然素材』を謳った系統だ。確かに、周辺ならではのシャレオツで、とてもしだら好みなカフェだ。自然派で?いいえ、シャレオツ感で。 散歩コースとしても悪くはなかったので、友人にメッセージでそのカフェのことを話すと、二つ返事で了承してくれた。 この時は、まだ、この判断がナニをもたらしたのか露だに想像がつかなかった。
398:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:15:24.12 ID:dyRvwvMk0 同月の下旬の約束の日。 待ち合わせ駅で早い時間に到着してヒマ潰しに周辺を徘徊するのはいつものこと。 駅から離れなければいいと何も考えずに歩いていると、不意に視界の先に小さいながらも立派な社が、しかも遠目で真新しいとわかる上に、鼻でも木材特有の匂いを感じ取れるレベルの新物だった。 私はややゲンナリしてその社の前に立つ。どことなく得意げで自信アリな気配を放っていたのは、気のせいではないと思う。 嘆息して、お賽銭を入れて形だけの参拝を済ませた。私は、別に新しい社(後で調べたら正確には『移転』であり、この地に建てられたのは同月上旬というなんとも言えないタイミング)を参拝するために早く駅に着いたわけではないのに、と天を仰ぎたい気分に駆られた。 そんなこんなで時間が来そうだったので、再び駅に戻り、周辺でカフェの入り口を探して先に並んでいた友人と合流。開店を待ちがてら先程のことを彼女に話したら「さすがキユさんwww」と草を生やされた。ちくせう。 カフェはフラワーショップチェーンが経営なだけあって、店内は其処彼処に花が飾られてそれだけで来た甲斐があると思えるほど。こういうところを探す嗅覚は、さすが同人女ヲタだと思う。 ドリンクもプレート料理も豊富で見た目も鮮やかで目移りするが、ハイビスカスを使ったハーブティーとなんちゃらライスのプレートに決定。友人も友人でお茶とプレートを決めて、店員さんを呼んでオーダー。お喋りをして品を待ち、品が来ると食べながら話す。この時はまだ『黙食』という文化は生まれていないんだ。 そして、あらかた食べ終わり、自分のハーブティーも残り一口だったので飲み干そうとした。 ら、カップ周辺にナニがしの気配を感知し、敵意も悪意も害意も無いようだったので意識のフォーカスを向けると、そこには所謂"小さいおじさん"――スキンが第五人格の塗装職人衣装の"泥棒"――妖精と思われるものが、カップの横に立っていた。その腕に、角砂糖を抱えて。 はァ?(確かに妖精は小さいおじさんの姿ってハナシは聞いたことあるけどよりによってソレ???にしても何の用なん?)と怪訝さを隠さないであらわにすると、その妖精らしきヤツは抱えていた角砂糖を前に掲げてみせると、 ――これ 砂糖っていうんだよ ――甘くておいしいんだよ ……なんてことない。 その「(折角の)甘くて美味しい」砂糖を使わずに飲んでいたことが気掛かりで存在感を出してきたのだ。
399:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:16:59.88 ID:dyRvwvMk0 んなの知っとるわ、ボケが こっちとら砂糖ナシで飲みたいんじゃ と、思ったことをぶつけずにハラの中に留めた私を褒めて欲しい。 とりあえず内心で舌打ちを一つして、残り一口しか残っていないカップの中に角砂糖を一つ放り込んで雑に混ぜて溶け切らないままに飲み干した。くだらない用件ではあるが、不興を理由に私に殴り殺される覚悟で存在感をあらわしたことに敬意を表してだ。ぁあ、クソ甘ぇ。 「(これで満足か?)」 と、思念を送ると、その妖精らしものは俄に気配を光を放つレベルで明るくさせると、静かに存在感を消していった。 「(なんでこんなことでそこまで喜べるんだか)」 と、呆れながら口直しの水を飲んでいると、不意に周囲の気配が色めき立っていくのがわかった。 失念していたのだが、ここは花屋が経営するカフェであり周囲にはよく手入れのされた、生きた植物が多くレイアウトされている。つまり、ここはスピリットどもにとってはとても居心地の良い場所なのだ。 私は基本的にザコ系は干渉の足切り対象にしており、事実ザコどもも私に殴り殺されるリスクを負ってまで干渉してこようとはしない。が、先程のアレで、他のヤツらがどうも調子付いてしまったようだ。 悪意敵意害意が無ければ良いというものではない。たとい好意でも厚意でも数が多ければ処理にリソースを食うのは必然であり、リソースを食った分に見合うリターンがあるのかとなればあるわけがない。つまり、ウザい。 そんなこんなで憂鬱になっていると、友人がやっと食べ終わったので、会計して退店した。中のヤツらが寂しげにしていたのなんて、知ったこっちゃない。
400:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:18:55.79 ID:dyRvwvMk0 明治神宮まで歩きながら愚痴で先程のことを話し、目に入ったカカオ果肉のジュースの看板を見て、欲望のままに買って飲んで友人にも味見させて飲み切って近くのゴミ箱に捨てる。お洒落な店が多いので見て歩くだけでも充分に楽しい。途中の式場で結婚式があって、きれいだねー、と取り留めく話したり。 そして明治神宮に到着して、鳥居を前に一礼。友人は初明治神宮らしい、というか神社といえば三重の実家近くの伊勢神宮へ年始に参拝しているので気が済んでいるとのこと。まぁ、特段理由が無かったら、そう参拝もしないわな。 鳥居を潜って手水場に行くと、柄杓が撤去されていてびっくり。代わりに、縦割りの竹が設置されており、そこに空けられた穴から落ちる水で清めると。今でこそ珍しくないスタイルだが、早い段階で考え出して設置する行動の早さは凄い。観光地としても名高いのは伊達でない。 二人で凄い凄い言って手と口を清めて中を散策。日中とはいえ、一月下旬としてはかなり暖かくて動きやすい。途中、白無垢と紋付き袴の男女に、正装姿の参列者がぞろぞろと歩いて行くのを見た。良い結婚式日和だ。 友人は「神前婚なんて初めて生で見た!!」と興奮していたが、確かに神社へ行くことのない人間からしたら、この光景を見るのはないかもしれない。私は見慣れてしまっていたが。 適度に散策すると、次のカフェに向かうべく神社を離れた。そして行きと違う道を歩いてお洒落な店を見て楽しんでいると、再び結婚式に遭遇し、今度は花嫁は赤ん坊を抱きかかえてだった。 友人が「……休みの日って、こんなに結婚式やっているものだっけ?」と、訝るように私を見てきたが、私に訊かないで欲しい。強いていうならば、ヤツ(しだら)にでも訊いてくれ。
401:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:25:51.82 ID:dyRvwvMk0 目当てのカフェ付近まできて、詳細な道を見ようと友人がスマホでマップを開いてくれた。私は(これを書いている今でも)モバイルWi-Fiを持っていないためだ。 そして一緒に画面の地図を見ながら道を見ていたのだが、ふとある道の奥から「(あ、これは、)」とわかるレベルの神社の気配を感じ取り、私は「あの道じゃないみたい」と友人に言った。友人もそれに従い、別の道を行った。 しかし、その別の道に目当てのカフェはなく、再びマップを開いた場所まで戻ってよくよく見てみると、私が違うと、神社の気配がしたほうの道こそカフェに続く道らしい。 私が脳内で疑問符を打ちながらも歩いていくと、目当てのカフェがそこにあった。そして、カフェの周囲に神社などなく、気配の発信源は、そのカフェからだった。 私は一層に疑問符を強く打ちながらも、取り敢えずは無駄に歩かせてしまった友人に先に詫びを入れて、カフェへと入った。 入店すると、ネットの紹介に違わず綺麗で明るくシャレオツで、客層も店員も相応の見てくれをしていた。が、それよりも先に私が意識を吸われたのは、入店正面にあるレジカウンター→キッチン入口の上に祀られていた、木札だった。視線を凝らして読めたのは『大神神社』という文字。 「(おおかみ?オオカミ神社?狼?だったら三峯じゃね??? ……あ、おおみわか。あったあった、そんな神社。つかどこだっけ。結構なド田舎だったよな。でも島根鳥取ではないんだよな。ご神体は山だったよな。ま、なんでもいっか)」 初見一瞥の感想はその程度で、店員に案内されるがままに友人と席について、食べたいものをオーダー。友人は、先のカフェの料理が腹に残っているからと軽いものにし、私はネットで見てから食べたかったお茶のパンケーキを頼んだ。 そして料理が来るまでの間、友人と雑談しつつ先ほどの道の話と木札の話をした。詫びた後で言い訳がましくはあったが、オチが木札と知っては言わずにはいられなかったのだ。まだ、『オチ』てはないのに。 「さっきのさー、神社の気配がしたから違うと思ったんだよね。そしたらあったの木の札だったよ。ほんと、やんなっちゃうわ」 友人は笑って聞いてくれていたが、私は自分で言っててふと思い直していた。
402:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:26:53.25 ID:dyRvwvMk0 そう、木札一枚で“神が存在する”小規模神社相応の気配を醸し出していたのだ。いくら祈祷されてきちんと祀られているからとはいえ、類似例な猿田彦カフェはここよりもしっかりと神棚を設えた上で札が祀られているのに、一般的な『神棚感』で終了している(とはいえ周辺に構えてて何も考えずに歩いていると吸い寄せられることしょっちゅう)のに。 「(え、ちょっと待って、いくら祈祷しているからって、木札自体は所詮、量産な木の札よね? その量産品でしかない物から直な神気が出ているってどういう、)」 思考は、そこで止んだ。否、止んでいた、のだ。
403:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:29:18.06 ID:dyRvwvMk0 「(…………?)」 再び思考が戻っていたときには、身体の芯が震えだしていた。どうやら反射的に思考に割いていたリソースを身体の神経に回していたのだと、このとき知る。もし、この反射行動がなければ、私は失神して倒れこんでしまい、店の床の上で全身を痙攣させていたことだろうと思う。 そして、この現象がなんなのかは、知っていた。強すぎる神気にあてられた際に起きる、身体からのサイン、謂わば霊障ならぬ『神障』だ。 それがそうだとはわかった、が、パニックにもなってくれない思考は混乱の代わりに『何故』ばかりを生み出す。身体がこんな状態になったのは、ここより更に数年前の所謂サ神以来であり、サ神より遡るならば、私に耐性が付く前のしだらぐらいだ。 しだら耐性が付く前はヤツの気配を感知するたびこんな状態だったな、などと懐かしさ皆無なことを思い出しつつ、どちらも“ニンゲンがソレを『神』とラベリングする前から既に地上で我のあった存在”だと思い至る、が、腑に落ちないのはソレだけで何故ここまで身体が震えなければならないのか。ガッチガチの土着神を感知するだけならば、こうまではならない。 となると、あとは、
404:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:31:27.83 ID:dyRvwvMk0 「…………!!!」 ソレに思い当たった瞬間、今度は神気からではなく、自ら覚えた恐怖で身体が一層に震えそうになり、無理やり抑え込んだ。並列思考で表面上は友人と談笑し続けているジブンが本当に偉い。 どんなに力が圧倒的でも、感知するだけならば身体は震えまではしない。グリズリーやティラノサウルスを見かけたところで、向こうがコッチに気付いていないならば多少の恐怖はあっても背景の一部でしかないのだから。 しかし、その『背景』でしかなかった強大な相手が、コチラの存在に気付いてしまえばどうだろうか。それと同じだ。向こうにその気がなくとも、ちょっとした手出しでコチラはあっさり死んでしまう。そんな絶望的な力量差のある相手が、コチラの存在に気づき、あまつさえ近づいて来たならば。更に、その相手が加減皆無なナチュラル覇王色を纏ったまま干渉してきたならば。 そう、つまり、 ソ レ そ の も の が 神 札 を 介 し て 私 を 目 印 に コ チ ラ 側 へ 這 い ず り 出 よ う と し て い る の だ 。
405:739◆Al9ki804zA2023/03/05(日) 20:33:02.57 ID:dyRvwvMk0 たといそれが悪意も悪気も害意もない行動だとしても、祀られている正当できちんとした神であっても、旧い土着神の気配がコチラを目指して蠢いているなど、恐怖でしかない。 運ばれてきたスィーツを食べながら、お茶の粉で咽て「食べ辛いwけど美味いwww」と草を生やしながら食べつつ、友人が食べきれなかった甘酒スィーツを腹にスィープし、しばし食休みをした後で退店した。料金を支払う際に再び木札を見たが、もうそこからは神気も何も感知しなかった。用を、済ませてしまったからだ。その札を介して向こう側にあったナマの神気は、私にまとわりついている。 外を歩き、私は身体の芯の震えを少しずつ外に出しながら、友人に話した。 「流石に店の中で話すのは憚ったけど……私、あの木札の神に目ェ付けられていた。身体が、やっと震えてきた」 あの気配は、私の周辺でわだかまったままだった。友人にそういった霊感が皆無だったのが、幸いだ。これが友人の霊感があるという妹のほうだったらどんな反応をしただろうか。……いや、恐らく反応しないだろう。アレらと悪霊だのなんだのは、同じ不可視光線という括りでも、赤外線と紫外線ほどに違うものだ(少なくとも私はそう思っている)。幽霊や怨念系に感知が強くても、アレらの感知まで強いとは限らないし、もし両方わかってしまったらそれこそ悲劇でしかない。 友人は私に気遣って「どこかで休む?」と訊いてきたが、さっきの今で再び別の店に入るのも気が滅入ったし、何よりまとわりついたままの神気から少しでも意識を逸らせたかったから、このまま散策で、と言った。
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