【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝9
403:739◆Al9ki804zA 03/05(日) 20:29 dyRvwvMk0AA


「(…………?)」

再び思考が戻っていたときには、身体の芯が震えだしていた。どうやら反射的に思考に割いていたリソースを身体の神経に回していたのだと、このとき知る。もし、この反射行動がなければ、私は失神して倒れこんでしまい、店の床の上で全身を痙攣させていたことだろうと思う。
そして、この現象がなんなのかは、知っていた。強すぎる神気にあてられた際に起きる、身体からのサイン、謂わば霊障ならぬ『神障』だ。省10
404:739◆Al9ki804zA 03/05(日) 20:31 dyRvwvMk0AA

「…………!!!」
ソレに思い当たった瞬間、今度は神気からではなく、自ら覚えた恐怖で身体が一層に震えそうになり、無理やり抑え込んだ。並列思考で表面上は友人と談笑し続けているジブンが本当に偉い。
どんなに力が圧倒的でも、感知するだけならば身体は震えまではしない。グリズリーやティラノサウルスを見かけたところで、向こうがコッチに気付いていないならば多少の恐怖はあっても背景の一部でしかないのだから。
しかし、その『背景』でしかなかった強大な相手が、コチラの存在に気付いてしまえばどうだろうか。それと同じだ。向こうにその気がなくとも、ちょっとした手出しでコチラはあっさり死んでしまう。そんな絶望的な力量差のある相手が、コチラの存在に気づき、あまつさえ近づいて来たならば。更に、その相手が加減皆無なナチュラル覇王色を纏ったまま干渉してきたならば。
省9
405:739◆Al9ki804zA 03/05(日) 20:33 dyRvwvMk0AA

たといそれが悪意も悪気も害意もない行動だとしても、祀られている正当できちんとした神であっても、旧い土着神の気配がコチラを目指して蠢いているなど、恐怖でしかない。

運ばれてきたスィーツを食べながら、お茶の粉で咽て「食べ辛いwけど美味いwww」と草を生やしながら食べつつ、友人が食べきれなかった甘酒スィーツを腹にスィープし、しばし食休みをした後で退店した。料金を支払う際に再び木札を見たが、もうそこからは神気も何も感知しなかった。用を、済ませてしまったからだ。その札を介して向こう側にあったナマの神気は、私にまとわりついている。
外を歩き、私は身体の芯の震えを少しずつ外に出しながら、友人に話した。
「流石に店の中で話すのは憚ったけど……私、あの木札の神に目ェ付けられていた。身体が、やっと震えてきた」省9
406:739◆Al9ki804zA 03/05(日) 20:34 dyRvwvMk0AA

そうして周辺を歩いて雑貨店やら家具屋やらを見て回りながらも、神気は一向に離れる気配も薄らぐ気配も、無かった。
私自身もだいぶ落ち着いてきたのと、いい加減にその気配に慣れてきたので、
「(んでコレ離れねぇんだ??? もうコッチ側に出てこれて終わったはずだろ???)」
と苛立ちすら覚え始めた頃に、ふとわだかまっていた気配が急に収束して、再構築をし始めた。
「(???)」省21
407:739◆Al9ki804zA 03/05(日) 20:37 dyRvwvMk0AA

神気にあてられた疲労感を上回る疲労感に襲われながらも、表面上は友人と談話して、時間になったので解散。

帰りの電車内で、うきうきるんるん音符マークまで飛ばすソレとは正反対に、私は新たな『神』を抱えたことに、ただただただ重くなっていくアタマを抱えるしか、なかった。

省17
408:義妹と御狐様 03/11(土) 02:34 y5pOhdSVsAA
お久しぶりです。
覚えていてくれている方がいるのか不安ですが、義妹と御狐様の義兄です。
気付けば最後の投稿から7年もの月日が過ぎていました。
色々な事がありましたが、義実家含め皆元気に過ごしています。
久しぶりのご挨拶として、ヾ(*´∀`*)ノに戻った後の子狐様のお話をこっそり投下。
省30
409:義妹と御狐様 03/11(土) 02:35 y5pOhdSVsAA
なんか色々察した義実家の面々は、相手に失礼にならないように程良い所で切り上げて三人を見送った。
その後リビングに移動して、庭で相変わらず叫び飛び跳ねている子狐様を詳しい事を聞こうと義妹が呼び寄せた。

義妹「子狐様、もう大丈夫だから。落ち着いて」
子狐様「義妹ちゃーん!あの女の人すっごく臭かった!!(´;ω;`)」
義妹「そっかー応接室だから結界あって直前まで気付けなかったから吃驚したねー」省10
410:義妹と御狐様 03/11(土) 02:40 y5pOhdSVsAA
まぁ、そう言う人は確かに世の中にそれなりにいるし、子狐様はそう言うのとは真逆な存在だから嫌がるのは仕方ないのかもしれないが、妙に過剰反応する事が義実家の面々が不思議に思ってると。

(*´・ω・)<赤ちゃんも臭い人嫌だよねー(義妹のお腹に向かって)

と、その日最大の爆弾をあっさりと投下してくれたらしい。
後日、義妹夫婦が病院に行った所、妊娠初期も初期で、この時期でよく気付けましたねと言われたそうだ。省9
411:義妹と御狐様 04/02(日) 16:38 wLYwqxwFsAA
こんにちは、義兄です。
当時使用していたPCが随分前にご臨終されて、保存していたファイルも一緒に昇天されました。
音声データは無事だったので、現在少しずつ文字起こししています。
音声データは7年前の物がほとんどなので時間軸がおかしいかもしれませんが、あまり気にせずでよろしくお願いします。
412:義妹と御狐様 04/02(日) 16:40 wLYwqxwFsAA
義母曰く、本当の意味で零感の人間は存在しないらしい。
あくまで例えの話だけど、大多数の人は霊的なモノを視える眼鏡を掛けて生まれてくるので最初はみんな視える人だけど、成長するに従って眼鏡の度が合わなくなって無意識に外したり、何かの拍子で眼鏡がズレてそのままになっているので視えなくなるそうだ。
霊感が強い人と言うのは、眼鏡を正しい位置で掛けた状態で成長した人の事を言うらしい。
よく、霊感が強い人と一緒にいると霊が視えるようになるとか、なったと言う話があるけど、それは眼鏡の存在を思い出して、眼鏡を再び正しい位置で掛けれるようになったかららしい。
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