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【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝4
141:11/27(火) 12:17 BWOOgeO00 [sage]
ばちんっ、と横から手をはたかれて、私は我に返りました。
着地地点を失った蝶は、またふわふわと舞い上がり、去って行きます。
――私の手をはたいたのは、どこからか現れた母のようで。
しかし何事もなかったかのように、手にした2種類の洗濯洗剤を見せ、
どちらが良いかと尋ねてくるのです。
別段怒っている様子でもなく、本当に普通の態度だったので、
私も理由を聞きそびれ、そのままでした。
実はこの一件の数日前、自宅周辺で蝶が死んでいく様子を見かけまして。
綺麗な青い蝶だったのですが、暑さにやられたのか、寿命だったのか。
まだ強い日差しの中、誰もいない開けた行き止まりで、
ふわふわと旋回する青い蝶は幻想的で、心を奪われたのを覚えています。
何度か墜落しては持ち直していたのですが、とうとう動かなくなり、
近寄って見ると息絶えた様子でした。
私は、その羽がアスファルトで灼けると思うと、とても勿体なく感じ、
すぐに自宅の日陰に移したのです。
まだ生きていたらとも思ったので、少し地面を濡らし、家を空けました。
帰った時には水も蝶も、跡形もなかったのですが……
その蝶の写真を用意しようと思い、しかし名前もわからない蝶なので、
グーグル先生にお聞きしたのですが、私では駄目でした。
言葉で説明するならば、見た目は大きさがCDほどで、
ナミアゲハの黒以外の部分を、ユリシスの青で埋め尽くした、
まるで色硝子のように煌めく美しい蝶でした。
――何を申し上げたいかというと。
あれほど美しくなくとも、黒一色だとか、優雅な形だとか、
何かしら雰囲気の出る蝶にお越し願いたかったという事です……
それはともかく。
手をはたかれた一件から数日して、ふとそれを思い出し母に尋ねると、
そんな事は覚えていない、の一点張り。
(あと少し)
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