怪談:妖しい物の話と研究


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人形の怖い話ありませんか?(ΦДΦ)<六巻目
533 :もしもし、わたし名無しよ:2007/03/13(火) 14:33:27
195 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2007/03/12(月) 17:20:17 ID:dA2SIRZI0
俺の家、入り口の無い部屋があった。
外から見ると一部屋分の区画があるのがわかる。
窓もあったので、ここに部屋があるんだなとすぐにわかった。
小さい頃窓から覗いてみたりしたけど、内側から板が打ち付けてあって中は見えない。
父ちゃんと母ちゃんに聞いても昔からああだと言ってよく知らない様子。
その部屋の区画に至る廊下の先は土壁になっていて、側面の壁と質が違ったから、
ひょっとしたら入り口を塞ぐために後から壁作ったのかなと思っていた。
ずっと昔から興味の対象だったんで、就職して初任給でしたことは、工務店呼んでその壁を壊すことだった。
父ちゃんと母ちゃんも興味があったみたいで、やってみろとのこと。
壁を崩すと木を格子状に組んだ戸があった。
あけて中に入ると、4畳くらいの広さの部屋に、箪笥が一つ、ちゃぶ台が一つ、
さらに、ちゃぶ台の前には背丈が40〜50cmくらいの和風のお人形がちょこんと座らせられていた。
ちゃぶ台の上には皿がいくつか置かれ、いつのものかわからない料理?が干からびていた。
窓に打ち付けられた板の隙間から日の光が射し込んで、ちょっと綺麗だった。
箪笥の中はほとんど空だったけど、一番下の段に着物が数着入っていた。
といってもサイズは小さく、どうやらお人形用のようだった。
結局何のための部屋なのかわからずじまい。
じいちゃんばあちゃんはもういないし、父ちゃん母ちゃんはやっぱり知らない。
ともかくちょっとお人形がかわいそうだったので、部屋を掃除して窓の板も外して、新しい着物を着せてあげて、
何となく毎日ご飯を持っていっている。
(でも以来特にいいことと言えることは起こってない。やっぱり偶然だったのかね?)
ちょっと怖いというか神秘的な雰囲気だったので、お人形を追い出して部屋を別のことに使うことはしなかった。
それからしばらく、親戚の人の病気が治ったり、弟が結婚したりといいことが続いた。
俺は勝手にあの部屋とお人形のご利益だと思っているので、今も欠かさずご飯を持っていっている。



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