怪談:妖しい物の話と研究


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人形の怖い話ありませんか?(ΦДΦ)<二十一巻目
919 :もしもし、わたし名無しよ:2013/03/15(金) 22:00:57.90
>>916七時を過ぎたらカノジョを恋しがる左手を抑えてたんだと思う

「洋人の邪法」現代語訳は適当。

 西洋人が本国の皮やキレを用いて裸女を作った。その大きさは人の大きさくらいだった。
これを匣(はこ)の中に隠し持って、旅の途中に退屈になると、匣の中から出し、捧げ上げて気を吹く、
するとたちまちにツヤツヤとして気が通り、ほんとうの人のようになった。
そして、抱いて寝床の中で操ると両手、首、両足は我が意のままである。
これを出路美人と名付けた。一躯の値は銀で一流であり、一流は十二両であるとものの本に検証されている。
日本で言う吾妻形(あづまがた)であろう。西洋人の悪賢く淫欲な事は例える者もない。

 ある年、東都本石町の長崎屋へ来た洋人は、滞在中に病になり寝床にふせっていたが、
店のあるじの妻に乞うことには「娘の髪を三、四本を貰い薬を調剤したい」と言う。
それを妻は怪しみ、密かに這子(ほうこ)人形の髪をむしり、娘の髪だと言って洋人にやった。
その夜、人が寝静まると、ひたひたと這子人形が歩んで西洋人の寝所に行く。
妻はそれを見て亭主を叩き起こし、事の経緯を話した。
この家の娘は美人であったので西洋人はこれに思いをかけ、髪すじでもって呪い寄せる邪法をしたのだろうか。
泥塑(にんぎょう)の生き物で無いものでさえ、このような事だ。



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