怪談:妖しい物の話と研究


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人形の怖い話ありませんか?(ΦДΦ)<二十二巻目
268 :もしもし、わたし名無しよ:2013/05/30(木) 18:27:57.62
個人的に冗長だと思う>>225の類話
てきとうに現代語訳

○もの言う妖物(ヨウブツ)

 宝暦のはじめ頃の事だろうか。
 三州の矢作(ヤハギ)橋<愛知県岡崎市>で御普請があり、江戸おもてから大勢の役人や職人らが、その地に入った。
ある日のこと、人足頭(ニンソクガシラ)の男が川縁に立っていると、板の上に人形のようなものを乗せたものが流れて来た。
はじめは子供の遊んだものだろうかと見たが、その人形のようなものの様子は、小児向けの物とも思われない造作なので、
コレハイイモノダと取って帰り、宿に置いておいた。
夜になり、寝入った男の耳に夢うつつに聞こえてくる声がある。
「今日はこのような事があったが、明日はコレコレこのような事ある。
誰が明日は患い、誰が明日はどこそこへ行くだろう。」などと人形が喋っているのだった。
男は面白がり、これは巫女のおこなう外法(ゲホウ)などいうものなのだろうと、懐に入れ持ち歩くと、翌日もいろいろの事を言う。
 はじめの頃は面白かったが、次第に、たいへんうるさく疎ましく思われてきた。
捨てるのも怖ろしく、それを地元の者に語ると、
その者は大いに驚き「なんともまずい物をお拾いになりましたね。
遠州の山入(ヤマイリ)にそのような事をする者があると聞きますが、もしその品をお捨てになれば、
必ず良くないことが身にふりかかりますよ」と言います。
男は途方に暮れて「どのようにすればいいのだろうか」と嘆くと、
老人が「その品を拾った時のとおりに板の上に乗せて川上に行き、
子供が船遊びをするようにその人形を慰める心持ちで、その身を後ろに向けて、
いつ放すとなく船を流し、あとを見ずに帰れば、祟りは無いと言い伝えられている」と語るので、
男は大いに喜び、その通りに放し捨てた。

本文に書いてないけど、人形の言う事は当たって、男は人形を捨てた後なんの祟りも無かったんだろー。



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