怪談:妖しい物の話と研究


トップ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50
【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝9
1 :名無しの霊体験:2016/09/30(金) 04:01:11.02 ID:iNR5xsKI0
投稿したいけど、笑えないかも知れない
それどころか怖いかもしれない

霊にまつわる話、不思議な話なら
こちらへ投稿してみて下さい。

まとめサイトにも収録されます。

まとめサイト
http://wararei.yakumotatu.com/

前スレ
【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝8
http://bbs.yakumotatu.com/test/read.cgi/wararei/1413599813/

331 :名無しの霊体験:2020/11/18(水) 21:04:54.64 ID:yPVId4pXs
スレタイ
【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】
外伝とはいえ笑えないのばっかりだな
スレタイ読めないのか

332 :名無しの霊体験:2020/11/29(日) 11:09:37.96 ID:k4cybiop0
>>331
今更だが1嫁
ここは笑えないのも書けるから外伝なんだよ

333 :名無しの霊体験:2020/12/06(日) 16:08:28.97 ID:V5k0vw4ns
空気読まず書き込みします白い変態憑きと思われる書き手です。
飼い犬が去年亡くなり、寂しさとかで骨壺がタンスの上に未だにあります。
母と私がたまにその骨壺に話し掛けてるという状況。
ある日、父と母が喧嘩して八つ当たりされとりあえず逃げるようにして風呂へ。
風呂から恐る恐る上がったら二人して、謝ってきたので何事かと話を聞いたら骨壺の隣の物がタンスの前に落下したそう。
飾ってたものは安定した位置にあるし、倒れたとしてもタンスの前に落ちることはない奥に鎮座されていた。
二人で考えても落ちるとは思えない物が落ちたということで、一気に青ざめたらしい。
「飼い犬が、娘に八つ当たりするなんて!と怒ってる」
と。
この飼い犬、何故か私のことは守らねば!と思ってる節があるらしく飼い犬自身もビビりなのに私といる時に何かあれば勇ましく威嚇して守る素振りをするような子だった。
割と沢山弄ったりしたけど、されるがままで私には怒らないとか色々とあった。
「ゴキブリが倒したんじゃないの?」
とか色々可能性を言ったけど、二人が喧嘩辞めたので飼い犬のおかげにしておく。
そんな自分は風呂場で飼い犬の写真眺めて癒されてたとかタイミング良くて言えない。

334 :名無しの霊体験:2021/01/02(土) 11:09:18.89 ID:zNh3xcNDs
明けましておめでとうございます。白い変態憑きと思われる暇人です。
年末やら新年の準備やらでバタバタとしてたのですが、暇になったのでバタバタしてた際に見たものの話を箇条書きにてします。
・子供サイズの赤い靴の足先だけが、同じように慌ただしく廊下を走り回るのが目の端で見えたので視界の真ん中で捉えた途端に消える。

・仕事中手を借りたいくらい忙しくしてたら、そっと手首までの手を差し出されるがそれを睨んだら申し訳なさそうに消える。
・白い四足歩行のものがレジ前を徘徊
以上です。
ここからが、安定の夢の話です。すみません。
年末に殺されかける夢や仕事を失敗する夢を交互に見て、疲れが増えていきました。
その時は「年末で疲れてるからだな」なんて思いましたが、そう言えば悪夢を見始めたのは大掃除をした後からなのを思い出しました。職場の人から「ぬいぐるみ手離すんだけど良かったら貰ってくれない?」と言われて去年貰った白澤のぬいぐるみ。
それを、もう漫画も飽きたし手離そうと後日売却する為に段ボールに無造作に放り込んでたなと。まさか手離すのを阻止しようと?なんて思いましたが気のせいだと思うので後日、中古店に持っていきたいと思います。

335 :名無しの霊体験:2021/01/02(土) 11:26:38.51 ID:zNh3xcNDs
連続投稿すみません。
また夢の話です。
初夢を見まして、白い着物のお兄さんが夢に出てきて追ってきます。逃げた先が職場で、逃げた先というより仕事中のシーンに切り替わりレジに立ってましたが白い着物のお兄さんが客として来ました。
「いくら?」
そう言われ、商品の金額を聞いてるのかと思っていた。だが、ずっと私を買いたいと言っていることに気付いた。とぼけまくってたら、イライラしたらしく小銭をばらまき私の手首を掴みレジ周辺から連れ出そうとしたので咄嗟に叫ぶ。
「数百円で買われるなんてどんだけ安いんだよ!」
その発言に驚いたらしく、暫し考えていた様子。手首を離し、懐やら袖やらをパタパタとしていたが他に手持ちはないらしく項垂れていた。
仕方ないので、ばらまいたお金を拾ってやりお兄さんにも拾わせ返した。よくよく見たら10円とか二分金(名前分からなくてググった)っぽいのと四文銭のようなのが入り交じってた。
買われそうになる初夢って縁起としては悪いんだろうなと思った次第。夢の話ですみません。以上です。

336 :名無しの霊体験:2021/01/19(火) 18:43:54.51 ID:HlJHRlfjs
たまに覗かせてもらっています。
私も神様?と結婚するとかしてる夢をよく見ます。
シチュエーションやどんな神様かは毎回違います。
最近は初詣くらいしか神社に行ってないし、そういうのは好きですが
別に神様と結婚したいとかはないです。一体なんなのでしょうか。

337 :名無しの霊体験:2021/03/11(木) 12:22:35.30 ID:7T6tEMlxs
久々に笑霊をみてたら自分の文がまとめられてたので現状カキコ。
白虎が守護神してるって書き込みしたんだけど、あれから色々あって精神ズタボロで風呂に沈もうかなーって思ってたときにプロポーズされて勢いに流されてしまったので、
なんか神嫁に暫定なりました(正気に戻ってから恐れ多いから嫌だと三行半書いても受け取ってもらえない。)
あと、暫定旦那は性別どっちにでもなれるし、毛並みもいいことを力説して泣き落とししてきた。
あさオカルト的な体質のほうが二次元か濃すぎるという状態で、色んな見える人から言われたのは生き神、歩く神社(もしくは神域)、神様たらし。
守護霊じゃなくて守護神が100くらいメンバー入りしてるというわけのわからない状態になってます。世の中不思議なこともあるもんだ(遠い目)
なお。一万円以上の宝くじに当たったことがないので、生きるというか、存在するのが大変みたい。

338 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/05(水) 19:13:45.78 ID:0mJ8dAg+0


連休最終日後半でナニする気も起きずにスレを改めて眺め見ていて博物館の話があって思い出したこと。


それは私が今の体質になって二年とか浅いときのこと。

私の趣味の一つが博物館美術館巡りなのだが、某所でエジプト展があったんだ。
で、当時ニートだった私は、その博物館まで行って宝物や副葬品を堪能したんだ。
そして、復路で贔屓の甘味屋に行ってあんみつ(寒天で感動できる)食べて、自宅に戻ってと。
なんてことのない日だった。

が、その晩、ふと金縛りを覚えて意識が浮上した(ようで実際は眠ったままなのはチコちゃんで観たから浅いユメを観たまま)ので、金縛られてまま意識をカラダに向けたら、そこには身分の高そうな身なりの少女と成人の間くらいのかたが上におわしてた。

敵意も悪意も害意もなかったのでぼーっと眺めてて、
ふと思い当たったのは博物館で見た女性のミイラ。

ついて来ちゃったかー、とほぼ寝ているアタマで思いつつ、
強引に金縛りを破って寝直しても良かったのだが、ソレでは先方に失礼だと思い、

「(すいませんねぇ、わたし、一般人なので何もできないんですわ)」
と、お伝えしたところ、姿が消えて、金縛りも解けて、平和的な解決のまま私は今度こそ睡眠を取った。


改めて霊障体質のヒトは大変だなぁと、改めて思った次第。

私は相当かわいいほうだが、友人の妹さんとお母様はガチだと、友人から聞いている。
一方で、友人自身とお父様は皆無だと。

妹さんは姉共々とうらぶファンで、推し展示会で向かったナニかの刀にあてられて気分を悪くしたと。
そして、姉の介助で休憩スペースに休んで、彼女たちの家に伝わる塩(川の神を祀った鳥居の灰を混ぜたもの)を舐めて少し持ち直して、再開。
したら、とある別の刀の前で悪くなっていた気分が快方へと向かった、と。


その話を友人から聞いたとき、私が思い出したのは「猫が好き過ぎて猫アレルギーにも関わらず猫カフェを経営するオーナー」のエピソード。

ジブンで「わかってやっている(し対処法もキチンとある)」なら、
もう、なんでもいいやと、やや投げ遣り気味に、思ったんだ。

339 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/19(水) 15:38:04.62 ID:ZpY3qkcE0


今の体質を負ってから二年とかたぶんその辺りの頃。
求職者支援訓練時代のとき。

パソコン作業中に空のグラスを近くに置いていたら、
ふーと気配ぐらいしか感知ができない、こますぎる精が空のグラスに集結しだして、云った。

『みずごっこ(ハート』


シュールすぎて反応に困りすぎたんだ。

340 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/16(水) 20:54:37.83 ID:fWInZGeM0

ついったで、安井金刀比羅宮でオリンピックのアレコレ祈願されてた、みたいなのが流れてきて、思い出したこと。

今の体質になる前までは一応雑学レベルとして『崇徳院』のことを知ってはいたんだ。
そして、多分脳梗塞から一年も経っていないとき、当時住んでた家からかなり離れたレストランでモーニングを取ってて、不意に眠気に襲われて軽いうたた寝状態に入ったんだ。
そしたら、足元に何やら不思議な気配が漂ってて、意識を向ければそこにあったのは金色の小型ワニ。なんでか知らんがヒトの足元でリラックスしてて。
なんなんだと思い、意識を戻して時間つぶしもそこそこに家に帰って調べてみたら、クンビーラじゃないかと。

その『クンビーラ』がなんでこんなトコに現れるんだと思いつつも、日本ではクンビーラが『金刀比羅宮』で祀られていると知り、
金刀比羅宮の一社ならばジブンの産土神社だから年始参りに行くだろうから、そのときにお返しすればいいか、などと考えた。
気配こそ感じないが「あるっぽい」のはなんかわかったので、そんな神獣におわされてもパンピーには持て余すから返すしかないんだ。

しかし、実際に年始参りに訪れても剥がれてくれる様子はなかった。
考えたのは「その神社は名前だけ後付け『コトヒラ』でしかないため、実際はこの神社は古くから根ざし続けてきた『土地神』のモノである(のでクンビーラは反応しなかった)」と。
そしてこの考えが後に随所で発揮され、「名前(という貰い物アクセサリー)の向こう側の彼ら自身」をミることになるのだが、それはそれ。
何はともあれ、一応『コトヒラ』に行ってもクンビーラが剥がれてくれず、前述の推察を踏まえるならば、確実に『本宮』に行くしかないと。

そうして同年の秋に夜行バス一本で関東から香川へ向かい、本宮へと参拝したんだ。

341 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/16(水) 20:55:47.66 ID:fWInZGeM0


結果を言えば、鳥居付近でクンビーラは剥がれてくれて、万々歳。
夜行バス明けとはいえ、ちゃんと奥社まで参拝し、宿へ泊まり、現地の友人と合流して大山祇神社の本社へ連れていってもらい、別れて宿に泊まり、道後を軽く見てフェリーで広島に向かって路面電車からのフェリーで宮島の厳島神社と大願寺を参拝し、新幹線で帰宅。
どうせ遠方に行くならば、行けるトコ行っちゃおうぜな強行スケジュールだったんだ。

そうして、それから二年だか三年だから経過した、ある晩のこと。
フツーに寝ていたのだが、ふと何やら目映い気配がして目を閉じたまま意識をそちらへ向けると、すごい柔和な気配を漂わせた平安貴族がそこにおわしてたんだ。

なんで平安貴族(っぽい)のがここに? と、疑問しか湧かなかったのだが、その平安貴族はコチラをまるで実の我が子を見るような慈しみの気配を滲ませるものだから、下手な詮索はなんだか野暮のような気もしたんだ。
少なくとも危害を加えるような気配はないので、放置して寝直すべく意識を沈め始めるものの、平安貴族の気配、どこかで知ったことあるような気がしてどこだったっけと沈む意識の中で思い返していると。

金刀比羅本宮だ


「(ん?待てよ、この気配が金刀比羅本宮のソレだとしたらこの平安貴族ってひょっとして、)」
と、考えに至っても沈み込んだ意識のまま眠ってしまい、朝起きて「マジかー」と、なった。

私の知っている『崇徳院』さんは、柔和でやさしい気配を持った、いい意味での『お貴族さま』なので、
ちまたで云われている『祟り神』とか『願いの叶え方が容赦ない』というのを聞くと、かなりモヤっとくる。

特に『願いの叶え方』に関しては「(人間ですら年が10離れていればジャネレーションギャップによる価値観の相違があるというのに神というそもそも存在定理すら異なる相手に対してコッチ都合に則って然るべきっていう無意識無自覚の思い上がりェ)」と。

だから結果的に『猿の手』になるさせてしまうんだ、ってね。


――――

342 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/18(金) 22:57:08.18 ID:krKzL8PO0

今の体質を負ってから二年とかたぶんその辺りの頃。
求職者支援訓練時代のとき。

訓練の一環で、提携している学校の事務作業の手伝いに半月ほど通うことになったんだ。
向かう学校は、いつも作業している場所と駅から真反対の場所にあったが、徒歩で普通にいける場所だった。

使い慣れた駅とはいえ、普段ならば向かわない方向に軽い新鮮さを覚えながら、通い続けた。

そんなある日、帰路の途中で不意に小さすぎる違和感を覚えて眼を向けた。
網膜に映ったのは、建物と建物の隙間。せいぜい細かいゴミが落ちているぐらいで、やっぱりなんてことのない空間。

覚えた違和感に自分自身で小首を傾げたが、何もなかったのでそのまま通り過ぎて帰宅した。

その晩、風呂でうたたねをしていたら、夢を見た。

いた場所は闇の空間。ソレで「また精神意識がどっかに転がり落ちたか引っ張られたか」と小さく嘆息。当時はふとした瞬間、特に気が抜けた際に『こう』なりやすかった。生きるだけで強い負荷が掛かるカラダに耐え切れず魂や精神が“逃げ出してしまう”のだ。一種の心身乖離。前々から似たようなことは多かった(ストレスが閾値を超えると脳内人格自殺を起こしてストレスをリセット錯覚させる)が、たぶん脳梗塞で心身機能が壊れてしまったため更に妙な方向へ拍車を掛けた。
とはいえ、身体としては飽くまで仮眠状態で所謂『明晰夢』を見ている状況であり、その気になれば無理矢理覚醒させることも可能だ。
だが、ソレをすれば“明晰夢に囚われた精神部位を無理矢理に切り離す”ことになり、心身に結構なダメージを負うことを嫌というほど思い知っているため、自ら進んで“正しく夢を終わらせる”必要があった。

仕方がないので、家族に「風呂いい加減に出ろ」と言われるまで、果てが無いとしても転がり落ちた闇の空間を進むしかなかった。

そうして進んでいくと、周囲に現れ始めたのは、動く死体の数々。腐乱していたり欠損していたりとバラエティ豊かだったが、そのどれもが敵意も悪意もなく、ただ、和気藹々と楽しく楽しそうにしていた。
「(なんなんだ?ここ)」歩く生者に気に掛けることもなく、仲間たちと歓談する死体たち。

そして気付けば、いつの間にか進む先には、宴を開いている動く死体の集団。

343 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/18(金) 22:58:06.31 ID:krKzL8PO0

反射的に足を止めると、宴をしていた死体の一つがコチラに近づいてきた。
崩れた顔ながらも、柔和で友好的で、どことなく嬉しそうな気配を隠すことなく、確かに笑顔を浮かべていた。

――怖がらないでくれてありがとう

なんのことなのか、私にはわからなかった。

――お礼に 困ったら助けてあげるよ

そうして更に深くなった笑みを感じ取ると、私の意識は無事に浴室へと戻っていた。
終わったあとで思い出したのは、その日の帰路で引っ掛かった、建物と建物の隙間の細い空間。あの気配、だった。


その数日後、風呂場にて意識を“持っていかれて”その部分が食われそうになったのだが、
咄嗟に、あの時の死体に叫び声を上げたら、見えこそしないがソレと同じ気配がいくつも周囲に現れては“持っていこうとした”対象を徹底的にボコし、消えていった。

助けてくれたのはこの一回だけとはいえ、
なんだかよくわからないことに恩義を覚えて返すことをする彼らは、めちゃくちゃイイヒトたちだったのだろう。

344 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/18(金) 23:04:46.40 ID:krKzL8PO0


なお、この“意識が逃げ出す・転がり落ちる”“持っていかれる”現象は、
ココから何年か後で土着神に遭って、ソレにツかれてKV(カミバイオレンス)だの殺し合いレベルのケンカだのしながらも、
性格こそ大分終わってはいるが、知見と情だけは厚いヤツの施す心身への荒療治とリハビリ、根気強い“連れ戻し(但し逃げ出しの七割くらいはヤツ自身からの逃亡図りだが)”を三年ほど続けて、
ようやっと“(たぶん脳梗塞前よりも)人並みに日常生活を送れる心身”に回復したんだ。

ただ、
『土着神のナチュラル圧に慣れてしまって“畏怖”に対する閾値が高くなりすぎた』
という余りに重過ぎる代償は、未だに遣る瀬なかったりする。

よし、泣こう。

――――

345 :名無しの霊体験:2021/06/19(土) 19:14:03.30 ID:ULol+O1i0
崇徳院さん、今はそんな柔和なご様子なのか
随分前に某誌の検証で「速い話がええとこのボンボン的な」とか「呪術的なブレーン言ってくれる味方がいない」とか
「最初にあからさまに呪ってます!なビジュアルがウワッとくるけど技術も何もない、あまりにド直球の怨念で呪いが呪いとして作用してない」とか
言われてたように記憶してるけど、その辺は荒御魂の部分と和御霊の部分で身ええ方違ってたりしたんかな

346 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/20(日) 20:26:40.05 ID:5uP2ZX+N0
>>345
それはあるかもしれませんね。
私が訪れた場所が金刀比羅本宮という「地元からナチュラル信仰集めている上に長閑過ぎる」地域のため角が取れてしまい、生前や今際、現在の『他』はどうあれども其処のは穏やかなのかもしれません。
逆に言えば、安井さんのほうは「多くの参拝者たちの目的が目的のため、」なので。ホワイト環境とブラック環境で人間性が変わってしまう、的な。
だとしても、あそこまで柔和な気配を知ってしまうと、やっぱり世間のソレに対してどうしても『モヤっと』感は、出てしまいますね _(:3」∠)_

347 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/17(土) 22:16:02.96 ID:LoNBJD/j0

それは去年の二月に、平日二連の休業日を利用して京都旅行で金閣寺に赴いたときのこと。

近年稀に見るヒトの少なさにテンションを上げながら、真冬の澄み切った青空と冴え返る金色の輝き、そして湖面に映った金閣寺の美しさや手入れの行き届いた庭園を堪能していたんだ。

そして、看板通りの順路に従い歩いていくと、ふと太陽の白い光が一際差し込んでいるように見えた箇所に視線が持っていかれ、吸い込まれるようにして意識に入ったのは、小さな社。近くの看板には『神榊』と書かれていた。
金閣寺に個人で赴いたのは今回で三回目ほどだが、その過去の二回では人混みもあってかこの小さな社は目に入らなかったので、小さな発見に「ふぉおおぉ・・・!!」と目を輝かせたんだ。

嬉しくなって無遠慮に眺め回していたら、不意に、社の奥から何やら楽しげな気配を感知した。

旧いながらもどこか若い。その気配から、
「(この神様、ぜったいノリがいいはず!!)」と、根拠の無い確信を得た。

試しに、柵越しに「(ウェーーイ)」とやってみた。

そしたら、

――ウェーーーイ

と、返して下さった。

348 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/17(土) 22:16:49.73 ID:LoNBJD/j0

「(ヤバい、この神様ホントわかってる!!)」

ノリが通じた嬉しさで更に「(ウェ〜〜〜イwww)」とやってみたら、

――ウェ〜〜〜イw

と、更にノって頂けた。

「(ウはwwwコレたのしいwwwwww)」

と、向こうがノってくれることで更にチョーシに乗った。

そのままひとりと一柱でウェイウェイし合い、
数分ほどして「(ふぅ、いいウェイしたぜ)」と、やり切り感による心の汗を拭う。

そして社に「(アザっしたァ!!)」と一礼し、賽銭箱が無かったため近くにあった授与所でお守りを一体頂いた。あれだけ先方に時間拘束をさせておきながら一銭も払わないというのは流石にナイし、たのしい時間を過ごさせていただいたのだから応援購入をするのは基本中の基本である。

ほくほくしながら残りも巡り、金閣寺のラストスポットである不動堂に到着。

これでもう金閣寺も最後かぁ、などと名残惜しさを覚えながら不動堂を参拝、

しようとした瞬間、わかり易く苛立ちの念がコチラに向けられていて、思いっきり頭の中で疑問符を打った。

「(ん?なんか怒ってる?でもアタシ、怒られるようなことなんて何も、)」
と、不意に思い立ったのは、『神榊』でのウェイウェイタイム。
あそこにおわす神様は結構旧そう(実際山の鎮守)だったが、少なくとも『鹿苑寺』としての主ではない。
だのに、ソレをほっぽといて、あるイミで隠居のような神に先んじられたことが、面白くなかったようだった。

とはいえ、だ、
「(だとしたら、挨拶しようにもソコより『先』になかったんだから、仕方なくない?)」と思い、そして先方にソレを伝えたら苛立ちを半分ぐらい収めていただけた。
そうして改めて手を合わせて頭を下げた。


なお、そのお守りは現在もドアスコープの上に覆い下がった状態です。
玄関の簡易守り兼、万一のドアスコープ破りのスコープ対策に、物理で防御しています。


――――

349 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/18(日) 21:04:34.92 ID:+oyG4wzSs
申し訳ありません、>>347-348 に記載されている『神榊』は『榊雲』の誤りでした。
金閣寺のサイトを見ながら書いたのに間違えるとは不覚が過ぎました。
思い込みってこわい。

350 :739 ◆Al9ki804zA:2021/08/10(火) 18:47:31.64 ID:w5as1QhD0

それは一年ほど前に、紅葉狩りをしようと名古屋旅行の初日のこと。

結果的に紅葉狩りの成果を言えば、全く紅葉している木々がなく、紅葉狩りならぬ銀杏狩りに終わってしまった。
明治神宮では青葉ままで紅葉が拝めずのリベンジだったので、熱田神宮→徳川園というスケジュールを組んだのだが、空振りに終わる。

そして、現地の友人夫妻一家と夕食を取る約束のため、友人夫から先にもらっていた徳川園発のバス時刻表の画像データに従って時間を調整したのだが、貰った画像データと現実時刻表が違いすぎたんだ。あんのニワトリめ。
恨み言の一つでも言おうと(待ち合わせ時間のこともあるので)SMSを飛ばし返信を待ったのだが、運よく数分程度でバスが来たので運転手に停留所の確認をして、そのまま乗車。

さて愛知といえば、交通事故全国ワーストランカーなのは知られたことだが、今回乗車した路線バスに至っては正面衝突事故も起こっているとのこと。
そんな名物()に、まさか今回流石に引いたら永劫ハナシのネタにしてやろうと、意気込んでいたんだ。

しかし、バスに乗車して数分も経たない内に、眠気に襲われた。
タカノでパフェ2品を食べていた時以外は歩き通しだったため、その疲労が出たのだろうと、聴いている音楽で時間を計りながら、軽い仮眠を取ることにした。

そして、意識を半覚醒状態に落とし込むと、ジブンの周囲に不思議な気配が、もとい、平生ならば知覚外の魑魅魍魎(もといこまい妖怪)たちが蠢いていた。
危害を加えるような様相は見えないため、放置していると、

――たからだ たからだ 我らがたからだ
――かくせや かくせ しまいこめ

と、私の周囲に鉄板のようなもので立て掛けては一方以外を囲い込み、その中に綿のようなものを詰め入れていた。

一体なんのつもりなんだ? と、思いつつも、気配がどこか友好的なソレなので、
「(あーまー、きっと交通事故から護ってくれている、そういうことにしておこう)」

と、ジブンの中で済ませると、綿っぽいものを入れきったのか最後の鉄板を立て掛けて四方を完全に囲い込むと、念の入ったことに、蓋のようなものを被せてきた。


結局、何事も無いままに待ち合わせの停留所、の、スーパーに辿り着き、
ニワトリに改めて文句を言って、夫婦の車に乗せてもらい古民家カフェで、夕食を美味しくいただいたのだった。


――――

351 :739 ◆Al9ki804zA:2021/08/10(火) 21:58:49.46 ID:w5as1QhD0

ソレは今から十年ぐらい前。
現在の体質のきっかけたる“たぶん脳梗塞”から二年ほどは経過していたときの、盆休みの母方実家帰省のこと。

当時の私はジブンのカンカクをかなり持て余しており、ソッチ系の免疫も脆弱だった。
小さなソウイウ気配に怯えては、何も知らない家族に悟られまいと表層に出さないように努めるのが、当時の精一杯だった。それだけでなく“たぶん脳梗塞”による発話困難や身体麻痺のカバーもあった。
行かないほうが良いのはアタマではわかっていたが、幼い頃から母方実家に遊びに行くのは私含めて三姉妹全員楽しみにしてきた行事なので、ジブンだけ「行かない」というのは怪しまれる恐れがあったんだ。

別の理由もあった。
母方実家は隣家まで直径300mの距離があり、最寄のコンビニまで車で30分はかかるという、ガチ山奥だ。
なので、山の精気に当たれば多少カラダがラクになるのではないか。そう考えてだった。

しかし、母方実家のエリアに入った瞬間、待っていたのは“アウェー”なソレだった。
そして、視覚化こそできないが、その“アウェー”さを放っているのは、山の精などではなく、祖霊たち。

ここは確かに何度も遊びに来た母方の実家であり、私は母の実子だ。そして、ここは母の父が建てた家である。また、この家では田舎特有の違う家同士が同じ墓所で、盆でこの家は必ず“お迎え”をしており、私も以前から何度もしている。何より、バチ当たりなことなどしたことがないし、そもそもしようもない。
にも関わらず、土地にいる祖霊たちは、『私』に対して排他的な気配どころか、害意や敵意を露にしている。

変な不可視連中からちょっかいを掛けられることは間々あったが、ここまで明確すぎるものをぶつけられたのは、初めてのことだった。しかも、その相手が祖霊である。まるでイミがわからなかった。

混乱とショックで、唯一落ち着けた場所は生前に祖母がナニかしらの作業をしていた軒下のスペース。そこだけは、祖母の気配が強く残っており、ひょっとしたら祖母自身がいたのかもしれず、そこに横になって凌いでいた。

352 :739 ◆Al9ki804zA:2021/08/10(火) 21:59:48.91 ID:w5as1QhD0

そうして迎えた夜。昼間の天気を引き継いだかのような晴天だった。
都会から離れているため、雲ひとつない夜空は金銀砂を撒き散らしたかのよう。天の川が見えるレベルの澄み渡りは、星が多すぎていっそ星座がわからないほどだ。
そんな満天の空の下で、親戚の子供たちと親たちと、姉とその夫と妹と母が花火で遊んでいた。
楽しそうに、声を上げて、笑って色とりどりの火を振り回していた。

しかし、私はソレどころではなかった。
夜になって個体数も増えてソレら自体の強まりすぎた念に、怯え切っていたのだ。
昼はまだ残っていた祖母の気配も、ソレらを前には押しやられてしまい、私を護ってくれる――もとい安心させてくれるモノなど、どこにもなかった。

周囲にあるのは、敵意と害意を剥き出しにする、本来ならば護ってくれるはずたちの存在。
このまま死に追いやることすら、やぶさかでない様相で。

恐怖とショックで混乱は増し、増した混乱は一層に恐怖を募らせる。
そして、募った恐怖は、悲しさを呼んだ。平生ならば、張った虚勢の向こう側にある、ソレを。
一度ソレを自覚してしまえば、もう駄目だった。

「(・・・・・・ぁ、)」

張っていた緊張の糸はほつれ切れ、
気付けば、私は不可聴の強すぎる金切り声を、全身で上げていた。


その瞬間だった。

353 :739 ◆Al9ki804zA:2021/08/10(火) 22:01:44.55 ID:w5as1QhD0

晴れすぎた夜空だったが、急にどこからともなく厚く低い雲が垂れ込め始め、
ゴロゴロと、電熱による空気の膨張破裂音が、周囲に響き渡る。

急な雷雲に花火をしていた一行は急いで片付けを始めて、急いで軒下や屋内へと避難を始めた。

山で天気が急変することは、珍しくない、そう、珍しくはない自然現象である。
空気の膨張破裂音の頻度が高くなり、厚くなった雷雲が稲光を伴い始め、溜まりに溜まった静電気が空気という分厚い絶縁体を破壊しながら地面最寄りな高い木に落ち、それぞれの破壊音が空間全体を割れんばかりに響き渡って空全体が大きく震え上がるなど。よくある自然現象である。
その後で、空が急激に晴れ上がるのも、そこそこ経てば山火事懸念なのか消防車のサイレンが聞こえ始めたのも。珍しくは、ない。

そして、糸が切れきったはずの私は、なおもガクブル震え上がっていた。
これは去った雷に怯えているわけではなく、況して、祖霊たちの害意や敵意に怯え直しているワケですらなかった。
それどころか、祖霊たちのほうが幾分か“まだ”マシだったと、痛切に思い知らされていた。

「(ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい、なんでどうして!!?来ちゃったの!!?)」

あの雷の気配は、雷神のものだった。
知っていたカルラ(らしきモノ)のソレとは別種で、ただの自然現象にはない明確な目的意思が、あの雷にはあった。

354 :739 ◆Al9ki804zA:2021/08/10(火) 22:03:02.62 ID:w5as1QhD0

そして、ナニかしらの明確な意思を以って落とされた雷は、周囲一帯の祖霊たちの気配を一瞬にして黙らせた、を通り越して、掻き消した。

都合の良い解釈をするならば、耐えかねて上がった悲鳴に雷神が助け船を出してくれた、である。だが、現実的に考えるならば『なんかアソコが色々うるさかったから雷落としてみた』ぐらいが妥当だろ。確かめる術は、もうないが。
が、いずれにせよ、不安感で結果的に呼び出してしまい、ソレで周囲から多くのモノが消滅してしまったら、果たして。

「(これじゃ、私がなんのためにカルラの力を敢えて遠ざけてきたのか……)」

自身の不甲斐なさに今度は泣き出しそうになったが、これで泣き出してしまえば、変な意味で周囲に心配されることが目に見えていたので、必死に耐え、何事もなかったかのように家の中に戻った。心の中で、亡き祖母に礼だけ述べて。
そして、やっぱり自分自身が強くならねば、今のようなことはこの先何度も起こり得てしまい、一番恐れていた未来が現実になるだろうと、深く胸に刻んだ。


その晩、夢にて空から星が落ちてきて、その中から出てきた宇宙人らしきモノに命を狙われたが、
「(コレはただの悪夢!!)」と、敢えて自ら殺されに向かい、頭を鉈だか斧だかでカチ割られて目が覚めた。
そこそこ早くはあったが、既に朝には違いなかったので、ジブンの布団を畳むと眠っている母と姉妹を置いて食事場所へと向かった。

その後、墓参りも迎え火送り火を何事もなく終わらせ、悪夢も見ることなく、二泊三日の小旅行は恙無く終了した。


――――

355 :739 ◆Al9ki804zA:2021/08/11(水) 15:27:06.37 ID:j5cQ72bS0

今から一年ほど前のこと、
政府のGotoキャンペーンで長野は軽井沢にホテルのサービス目当てで宿泊を決めたんだ。

そして現地ホテルに到着して浮かれたまま綺麗に整えられた植栽に心の中で話し掛けた。

「(こんなに丁寧にされてて、いい暮らしをしているのね)」
飽くまで、内心独り言で、ある。

のに、

――よくはないけど悪くもないね

という思わぬマジレス。

( ゚Д゚)

硬直が解けるのに2秒はかかったんだ。


――――

356 :名無しの霊体験:2021/08/22(日) 16:00:47.72 ID:DJ6PeDzv0
なんでまたそんな、祖霊さんから邪険にされんといかんかったのか、と
思っちまうんですがね

357 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 18:43:19.54 ID:zZaDaoB60
少なくともネカフェ一棟分を消し飛ばした話


それは今から数年程前に、イベントの話し合いで池袋のネカフェ個室に集まったときのことだった。

先に言っておくと、池袋は個人的には用がなければ近付きたくない場所である。
視えることはなくとも視えるまでに至れない、明確な自我を持つまでにも至れない、レベルのイヤなモノが、蠢き、吹き溜まり、意識を耐えず隙のあるものへと張り巡らせている。喩えるならば不可視の大小不問なアメーバやヒルのようなものがあちらこちらにあるようなカンカクである、私には。
とはいえ飽くまで「用がなければ」であり、「用さえあれば」フツーに赴く場所でもある。イヤなだけであって怖い場所ではなく、その「イヤさ」すらも、各種イベント(毎年の池袋ミネラルやメディアコラボとか)の前には瑣末すぎるものでしかない。コッチに気を向けるだけで、基本何をすることもないのだから。私には。せいぜい、向けられる意識にキモさを覚える程度で。

さて、先方は当然私のこんなカラダを知ることもないため、全員が集まり易く、長い話し合いが出来る場所として池袋のネカフェ個室が選ばれたわけである。持ち込みフードも自由で、ドリンクはフリー、防音も利いているため、どんなに騒ぎ散らかしても問題はない。実に合理的である。勧めてくれたのは、池袋を良く使っているヒトだった。

そして、予定や役割分担を飲み食い楽しくキャアキャア騒ぎながら進めていったのだが、暫くして、急激な眠気に私は襲われた。

自宅から池袋まで結構な時間がかかるのに朝が早かったから、
仕事の疲れがここに来て気が緩んで出てきたから、
いやいや、デパ地下デリやスィーツを貪り食って満腹になったから、
など、思い当たる節がありすぎて、或いはその全部だろうと然程気に掛けないまま、軽い仮眠を申し出て、私は眠気のまま横になって目を閉じた。

358 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 18:44:56.95 ID:zZaDaoB60

その瞬間、入眠とは呼べない恐ろしい速さで意識が落ちていくのがわかり、このまま気持ち良く夢も見ずにぐっすり仮眠が取れるのだろうな、と、思っていたら、
ふと落ちていく意識の速度に歯止めがかかり、ゆっくりと意識がその場に留まっていくのがわかった。
体は眠った状態で、眼は閉じたまま意識の向こうに引っ張られ、た、瞬間、
横になっている私に、半透明の球形のようなモノを被せてその上から更に覆いかぶさっているしだらと、更にその向こう側で、なんだかよくわからない邪気を発しながら更に覆い被さろうとしている、アメーバとヒルの複合体の様な群生体のような、汚泥の波。名伏し難い、ナニか。その光景が、飛び込んで来た。

私は半分ユメの中のままで声を上げようとしたが、
平生では決して見られないしだらの苦悶を耐えるような形相と、その向こう側のナニかに、「(コレ声を上げるなんて悠長なことできねーわ)」と事態を見て、意識を瞬時にまとめ上げる。

・先方に退く気配は? →皆無
・先方にコミュ取れるほどの自我は? →皆無

そも、マトモな判断能力すら持ち得ない可能性が大
→そんなのあったら土着神の気配を感じた時点で深追いしない

対話は『不可能』
恐らく脅しも『不可能』
どうやら向こうは本能や反射でしか動けない有象無象

何より→この状態のしだらをどうにかしなければ

結論:

が、私の中で下った瞬間、全身から不可聴の金切り声が、発された。

359 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 18:46:27.51 ID:zZaDaoB60

自身すら知り得ぬような奥底から発された怪音波とも呼べるソレは、そこで知覚し得るもの全てを地の底から震え上がらせ、
その場にあった邪気を発し覆い被さろうとしていたモノ諸共エリア一帯のナニかを全て消し飛ばした。

消え切った気配に、私は横たわったまま小さく肩で息をしていると、不意に、しだらでもなければ況して先程の思念体と全く違う存在がこちらに意識を向けているのを知覚した。
上体だけ起こして顔を向ければ、そこにあったのは西洋の鬼のような、何か。短い下履きだけの青皮にスキンヘッドで、額に横並びの皮に覆われて飛び出た角が二本の、個体。

その個体は、気付いた私に気付いてか、片膝と片拳を地に着けて頭を下げてみせた。

なんだかよくわからないが、伝わる念は確かに『謝意』で。
ひょっとしたら、この鬼さんはここら一帯の主的な立ち位置なのかな、と結構どうでもいいことを取り留めなく考えていたら、
私は、目を覚ましていた。

あまりに疲れ過ぎたなと思いながらも、起きた後の楽しい会話と美味しい食べ物の前にはそんなことはどうでもよいことであり、眠気が残りながらも、予定の話し合いに戻って行った。
そしてドリンクおかわりで室外から出た時に、こころなしか、池袋特有の変な圧迫感は、薄らいでいた。

そして、以降、
私が池袋でネガティブな気配を感知することは、一切無くなった。


――――

360 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 18:48:33.54 ID:zZaDaoB60

ゴングが鳴った話


それは数年前に鳥取‐島根旅行をしていたときのこと。
旅行自体の内訳としては、前半ぼっち鳥取巡り、ラスト1日に現地知人と合流して島根巡りというものだった。

夜行バスで現地に到着し、早朝にすら開いていない現地チェーンカフェに軽く辟易しながらも、目的の遊覧船に海鮮丼や海辺散策に沖の岩にある鳥居鑑賞と良い時間をすごした。
そうして初日の目的を終えたのだが、空は小雨ながらも時間はまだあるし、バスも本数が結構あった(少なくとも使った路線は平日日中ならば一時間に数本あった)ので、予定から外していた砂丘を見に行こうと思い立ち、バスに乗り込んだんだ。

バスに揺られながらゆったりとした道路を走って車窓に流れる景色を眺めていると広大な砂の大地が見え始め、「(なるほど、これが音に聞く鳥取砂丘か)」とテンションを上げて眺めていると、不意に、赤い大きな鳥居も見え始めた。
バスは近場の観光地の名前を冠した停留所のアナウンスを流すと、私は降車ボタンを押してそこで降りた。
小雨は止んでおり、広がる砂丘と砂の感覚にテンションが上がったが、気になったのは先ほど見かけ、今そこそこの距離にある赤い鳥居とその向こう側。天候も相俟ってか、妙な雰囲気を漂わせていた。

私は先に参拝がてら、神社散策を先に済ませようと砂丘を背を向け鳥居をくぐった。

向こう側は草木もそこまで生い茂っているわけでもなかったが、どこか鬱蒼とした陰気な雰囲気であり、くたびれた印象だった。遠目には広い池があってそこの中央に浮島のようなあり、そこに鳥居か社殿が建っていたので恐らくは弁天系の信仰なんだろうな、とアタリは付けられた。更に奥へ入って行くと、本殿なのか奥社なのかはわからないが、小ぶりな社殿が建っており、その周囲にはとぐろを巻いた白蛇の置物がぐるりと並べられていた。漂う気配、世話のされていない狐塚のソレと酷似。つまり、コレは崇敬や祈願ではなく、人間の欲望を叶える目的を最優先に形成された空間。

正直な感想は「(うへぇ)」の、一言。

そして、その社殿が最奥だったため、散策は終了と散策料金代わりの賽銭を出して礼拝を済ませ、私は来た道を引き返して神社から出ようした。

361 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 18:52:17.04 ID:zZaDaoB60

が、完全に抜け出ようとしたその時、小康状態だった天気が急激に崩れ始め、雨が降り始めた。

多少の雨ならば持っていた折り畳み傘(なお靴は以降巡る予定の寺社の関係上で最初からレインブーツ)で停留所名にもあった観光施設へ赴いたのだが、それではフォローし切れない程の豪雨になり始め、止む無く近くのプレハブ小屋の軒下を借りた。
山の天気は変わり易いため今のような変化も予想の範囲内であり、そして変わり易いがためこのような豪雨は長続きしないだろうと、そう高を括って、落ち着くのを待った。

が、雨の量は収まるどころか勢いを増す一方。土砂災害すらも起きそうなレベルになっていった。
その、バケツどころか浴槽をひっくり返したような雨に、おれ。

「(いやいやいや、いくら山の天気はアレとはいえ、流石にコレはおかしすぎね?)」
流石に、焦っていた。
「(つか、施設終了時間がそこそこ差し迫ってて、鳥居の外はすぐそこだってのに、なんでンなとこで足止め喰らわなあかんのよ)」
と、焦りにバフされて思わず独りでイラァッとしていると、

不意に、豪雨に隠れていた気配が一瞬だけ垣間知覚して、
知覚した気配をトラッキングするとここの土着神で、
トラッキングした土着神の思念に注視すると、
思慕と、惜別と、拒絶、の、感情。

つまり、早い話が、
ここに来た私を気に入って離脱して欲しくない感情が荒ぶって、この土砂災害警報も時間の問題な豪雨を降らせている、と。
少なくとも、私の十何倍も何十倍も生きているだろうはずの、存在、が。

362 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 18:52:54.87 ID:zZaDaoB60

――ほぅ?
おれのなかで、カーンと、ゴングが鳴り響いた。

363 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 18:58:17.96 ID:zZaDaoB60

「(ふざけんなぁああぁあああああああ!!!! なんでそんなことで癇癪起こしてやがんだぁああぁああああ!!!)」
雨が、一瞬弱まった気がした。
「(感情が荒ぶるのはまだいい!!! 問題なのは、それを外に出すんじゃねえよ!!!!テメーの癇癪でどれ程の被害出すのか、お前わかった上でやってんだろ!!?ァあ!!?)」
雨脚は強いままだが、細くなり始めた。
「(だいたいなぁ、ジブンでジブンの機嫌を取れないなんて、お前どんだけ無駄に生きてきたんだよ!!ジブンでジブンの機嫌を取らずに癇癪起こして周囲にどうにかしてもらい続けてって、そんな根性だからヒトが愛想つかせて離れて周囲が寂れ続ける一方なんだろ!!!)」
実際は、もっとかなりエグいことを機関銃なみに云ってたのだが、言語として覚えている限りだとこのぐらいなんだ。
――コレなんかにしだらを出すまでもねえ!! おれひとりで充分!! 祟られる?呪われる? ハッ、こんなジブンの機嫌一つも取れないようなヤツの祟りを受けて呪い殺されるようなザコのおれなら死んで当然だ!!!
ニンゲン、気が立つと怖いですねぃ。
雨が完全に弱まって雲すら半紙レベルになった改善天候にも舌打ち一つで返すなんて。
「(おれが良識ある優しい人間だったことに感謝するんだな!!本当はお前を殺しても良かったんだが、ここでお前を殺すと一帯のパワーバランスが崩れる危惧があるんだよ!おれの目的は観光であって現地に混乱を引き起こすことじゃねぇっつーに、ったく。これだから鄙びたとこのヤツわ……癇癪に物云わせやがって!!)」
そうしてぶちぶち文句の念を垂らしながら、折り畳み傘を開いて
今度こそ、その場から離脱し切ることに成功した。

ただ、鳥居の外へ向かう途中、もう夕刻に差しかかろうというのに人気のない寂れたこんな場所に入ってくる自動車とすれ違ったんだが、いったい何の用があったのだろうか。

364 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 18:59:57.17 ID:zZaDaoB60

そんなこんなでなんとか観光施設の最終入場時間までには間に合い
、砂丘の砂を使った立体アートを楽しみ、周辺散歩に高い建物がない雄大な夕刻の景色に胸を打たれ、もののあはれを堪能する。
そして閉店ギリギリなショップで、現地生乳を用いたソフトクリームに二十世紀梨のプリザーブドソース掛けを注文し、外のベンチ
座って地物の味を楽しむ。

と、何やら同情めいたような労うような気配がコチラに向けられているのを察知し、食べながらソチラを見ると、そこにあったのは高いところに設置された小さな稲荷社。諸々を祈願されて作られた、少なくとも先程のような欲望実現ありきとは全く違う、ちゃんときちんとされたもの。

――たいへんだったね
その思わぬ労いに、思わず。
「(も、そうなんですよ!!お前を喜ばすために来たわけでもない上にあの仕打ちが。ほんとやってられませんわ!)」
と、豪速球で返してしまったため、
先方から『ヒェッ』と怯えられてしまい完全に閉ざされしまった。

ごめんて。


――――

365 :739 ◆Al9ki804zA:2021/10/13(水) 19:23:46.87 ID:zZaDaoB60

基本的に、思い出したもの、書けそうなもの、からガリガリ書いているのですが。

「あれ?このエピ書くなら先にアッチ書いといたほうがいんじゃね?」
と、アレコレ考えてしまい、気付けば二ヶ月経過。
単に、休みでアソビ予定もない雨天で完全に「何もすることがない(晴れてアソビ予定が無ければ掃除洗濯買い出しと結構忙しない)」日が無かった、というのもありました、が。

池袋ネカフェとゴングの話はもっと後にしようかと思っていたのですが、前の十年前帰省エピと池袋ネカフェエピは多分近いほうがいいだろうなと思ったのと、
池袋ネカフェエピを書くのなら数年前の池袋ミネラル帰りからのエピを近い範囲で書いたほうがいいよなと思い、
その池袋ミネラル帰りからのエピを書くのなら先にゴングの話を書いておいたほうがいいよなと思い、
そして池袋ネカフェエピとゴングの話は近いほうがいいよな、と。

なお、いつか書く池袋ミネラル帰りからのエピ自体は結構短いかと思われます、ハイ。

366 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:07:48.19 ID:bIReyCZV0

久々に神を殺した話

それは今から数年前の、コロナ禍前の池袋ミネラルの後のこと。

当時の池袋ミネラルは開催日の枠ごとの完全入れ替え制などではなく、チケット一枚あれば好きなタイミングで自由に出入りができた。
そして、私はその年も土曜日に有給を取り、土日の二連予定。
土日とそれぞれ違う人間と回る予定で、そのどちらも来れる時間に会場内で落ち合い、一緒に見て周り、相手が疲労を申告したら適宜食事や茶といった休憩を挟む、といった流れである。なお、相手申告なのは、私は体力が比較的あるほうであり、たぶん脳梗塞の四肢障害を気合いと根性で無理矢理動かし続けたために精神が肉体を凌駕してしまい疲労感を覚えにくいためである。ただ、しだらから“休め”とアタマを叩かれたら流石に休むが。渋々。

その年も、例年通りだった。
いつものように友人とブースブースを人ごみを掻き分けながら見て回り、ジブンの目当てを探し、友人に鉱物の簡単な解説や説明をしていく。たまに、業者さんとお喋りして、ならではの裏話や苦労話を聞いたり、或いは鉱物とは無関係な業者さんの生い立ちを聞いて声を上げて笑ったり、ブース裏手を借りて水分補給したりと、何しに来たのかたまに結構わからなくなる。
そして、閉場時間まで残り僅かというところで、私と友人は会場を後にした。

367 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:08:44.54 ID:bIReyCZV0

サンシャイン内を歩きながら、夕食の場所について話す。選び考えるのが面倒だというのと、料理にハズレが無く小皿料理を品数多く頼め、ドリンクも豊富で酒が好きな私にもアルコールどころか炭酸すらアウトな友人にも優しい。そんな理由で、いつものようにキリンシティにする。遊びに行くエリアにだいたい存在するのが有り難い。
そして、目的地へ向かうため、私は友人に道案内を頼んだ。
私は、サンシャインから現地までの道のりを、おぼろげながら「なんとなく」は覚えているのだが、その「なんとなく」で痛い目に遭ったことは過去n回。つまり、アテにならない。そして私の電話は買い換えたばかりでも二つ折り仕様のままであり、タブレットも持ってはいるのだが、回線は家の固定ワイファイか外の各無料ワイファイか、なのでガイドは実質不可能である。
あと今回に限って私が道案内できない、しないほうがいい理由があったのだが、念のためにソレは友人には伏せて道を探してもらった。
しかし、彼女も大概だった。アプリを開いて探してくれるのはいいのだが、どこをどう動くのか、と悩みに悩んでいた。私も一緒に見たほうがいいのだろうが、前述のことがあり、画面を見ず口を挟まず彼女についていった。
徘徊していたのは夜も中々の時間だったが、かつてあちらこちらで蔓延っていたヤな気配は、もう全く感知しない。前にネカフェ一棟分の気配を消し飛ばしたのが脅しとしてキいているようだ。やはり暴力は強い、力こそパワー。

368 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:09:33.12 ID:bIReyCZV0

そうして十数分ほど経過しただろうか。不意に、私は意識を持っていかれるように、持って行かれるがまま顔を向けてしまい、
ジブンで、顔が歪んでいくのがわかった。

頭にはあったのだが、寄る予定も気も全く無かった。
冬の夜で暗くなりながらも街灯の光で照らし出された、小さいながらも小奇麗でそこそこ立派な社が、そこにはあった。

「チッ」

リアルに舌打ちをし、被っていた新品な中折れ帽を外して一礼。
友人は私の急な行動に少し怪訝そうな様相を見せたが、先にあった存在に気付いて腑に落ちたようだった。そして、同じく小さく一礼をした。

そこからは、ものの五分と掛からずキリンシティに到着できた。大幅な、遠回りだった。

369 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:10:34.73 ID:bIReyCZV0

席に案内されて、それぞれ好きな物を好きなように注文した。
数分後に、飲み物がそれぞれに届く。私はハーフアンドハーフ、友人は自家製シロップ入りの午後ティー。

私はビールを半分ほど飲んで、愚痴をこぼした。
「あんたなら無いと思ってたけど、やられたわ」

そして、友人に話した。
道はなんとなく覚えてはいたけども普通に曖昧すぎてアテにならず、アテにならないからこそ意識の隙を突いてあの社(なお当事社の名誉のために言っておくが、何の変哲も曰くもヤな気配もないフツーの社)がヨび寄せてクる懸念があった。だから、回線のこともあるとはいえ、道案内を丸投げした。
彼女の母と妹は結構な霊障体質の一方で、彼女の父と彼女自身はそういうことが全くない、というのを聞いていたため、向こうがコイツの意識をジャミングできるとは考えていなかったし、してもそういう相手にはコストが掛かりすぎるため、割に合わないからしないだろう、と思っていた。
しかし、結果はこの通り。
コストを掛けてでも実行させ、まんまと付近を通らせ、私の意識と視界に入れさせることに成功した。

私は腹癒せに残りのビールを飲み干して、新しいのを注文した。そうでもしないとやってられない気分だった。

370 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:14:15.13 ID:bIReyCZV0

友人は、私の異様な「神好かれ()」を私から聞いてはいたし、そして実際に現場に何度か居合わせることもあるので理解はあった。
しかし、今一つ腑に落ちないような様子だった。
「でも、なんであんなに嫌そうに?」
私は、ジャーマンポテトを貪り食って飲み込んで、答えた。
「単純に、相手の思惑通りなのが気に食わない。あと、手段が悪い。道に迷わせてジブンのとこに来させるって、結構ナイだろ。相手の意識の隙を付いて、どうこうするってのは。だから『嫌』だと思ったことをキチンとアピールしないと駄目なんだよ。じゃないと、連中付け上がるから。感知できない他の連中への牽制も兼ねてね」
私としては、感情それ自体は行動バフのエネルギーでしかない位置づけであり、感情表現は他者へのコミュニケートツールか、発生したエネルギーを消費し切るための自身に向けるポーズだ。
発生した『感情』が向こうの連中に漬け込まれないよう、隙なく無駄なく利用し消費し切り、無理なく消化していく。不完全燃焼の感情エネルギーこそ精神の毒だというのは嫌という程わかっているし、ソコが狙いどころだというのも否が応なしに思い知っていた。生身の人間ですらソレを利用してくるのだ。時と場合と相手によっては私もやるし。

だからこそ、嫌なものは嫌だと、先方に表明しながら付け入られないように発生した感情エネルギーを消費し切らせ、
その上で「それでもコッチはジブンの感情とはベツに礼儀を守るぐらいの度量はあるんだぞ」と、見せておく。

ゆえの、顰め面舌打ち挨拶、である。

371 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:15:09.02 ID:bIReyCZV0

「あーあ、連中ホントめんどくせぇ」と私が更に愚痴をこぼすと、
「でも、神様って、めんどくさくない印象がないんだけどwww」と草を生やしたので、
「確かにwwwだったわwww」そのまま二人して笑いながら食事をして、別れた。

結構な遅い時間になってしまっていたので、最後の路線の電車は本数少ないから乗るまでかなり待たされるだろうなぁ、でもコレ乗っちゃえばすぐだもんなぁ、と取り留めなく考えて次の改札まで向かったら、土曜とはいえその時間には珍しくヒトでごった返していた。
なんだと思って進んでいくと、流れてきたアナウンスの内容に愕然とした。

隣駅で人身事故が発生し、復旧の目処がつかないとのこと。

それを聞いた後で電光掲示板を見れば、発車予定時刻が今の時間より少し早いまま止まっていた。池袋駅からの電車にあと二本早く乗れていたら、充分に逃れられていた。

もし、ミネラルをもう早く切り上げていたら、あの社に寄らないままだったならば、事故に捕まらずに乗れて帰宅できていたのだろうか。
そんな栓のないことを考えたところで時間が戻るわけでもなく、また路線の復旧が進むわけでもない。
この駅のネカフェに泊まろうかとも考えたが、明日も明日で違う人間とミネラルに行くのだ。事情を話せば相手は気にしないどころか労ってくれるだろうが、こちらとしてはきちんと着替えて風呂入って寝た状態で行きたい。今日も長時間歩き通しで、明日も歩き通すのだから。

372 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:15:56.78 ID:bIReyCZV0

なので、私は意を決して駅のタクシー乗り場へと向かった。
深夜時間もあって料金はエグいことになりそうだが、背に腹は変えられない。

タクシー乗り場は案の定長蛇の列で、更に吹きっ晒しの寒風で凍える思い。
近くに見えたバスターミナルで、家の駅までのバスは確かあったはず。と、考えるも、この時間帯でローカルが過ぎる路線バスの本数は期待はするだけ負けるし、何より散々寄り道した挙句の駅到着だ。今のタクシーを待ったほうが、余程に早く帰宅できるのは眼に見えていた。

「(にしても、コレは運なさすぎだろ。アタシにしては珍しい)」
私は、こういうときのタイミング運が良すぎたりする。
電車に乗ろうとしたら、ちょうどすぐ来る電車が急行だとか、私の乗った後で人身事故だとか、そういうのだ。
「(でもまぁ、無くはないからなぁ。タクシー代はイタいが。せめて明日の飯代は残ってくれ)」
暇すぎて、思考だけが進む。
「(にしても、復旧見通し立たず? それってモツやナニやらが飛び散ったってこと? それでも、コレがあそこの路線だったら二十分も経たずで復旧できるんだけどなぁ……無いもの強請りはできないか。今時期の名物とはいえ、巻き込まれるのはなぁ。つかこれ賠償どんだけだ?この規模だろ?家族がいたら間違いなく借金地獄で今度はその家族が、って)」

寒さで思考が今度こそ取り留めなくなり、やがては寒すぎて考えることすらもできなくなって、やっと先頭になった。とはいえ、まだタクシーは来ていない。人数が人数過ぎて、運んだ後で駅に戻ってくるのにも時間がかかるようだ。
タクシーの待機列は変わらず長く、見える駅の様子も先ほどと変わっていない。向こうで復旧を待たなかったのは、取り合えず正解のようだ。

373 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:16:58.38 ID:bIReyCZV0

そうこうしているうちに、やっとタクシーが来てくれたので、乗車した。
目的地は自宅。住所と併せてランドマークになりそうな建物を話すと、地元でもないのに理解してくれた。ありがたい。

駅から離れ、温かい車内で、やっと一息。
後部座席でダラけた状態で座り、寒い外を車窓から眺める。

街灯はそこそこあるが、冬の遅い夜。外を眺めようにも、眼に映るのは闇を塗り込めたガラスに映る自分の姿ぐらい、の、はずだった。

自分の顔が映り続けるだけの車窓の黒いガラスの向こう側に見えた、ちいさな社。大分前に、その駅周辺の徘徊で通りがかったことのある、そこ。
イヤにはっきり眼に見えたソレから伝わってきたのは、気恥ずかしさ、喜び、満足感、達成感、そして、


瞬間、私はその社の主を、縊り殺していた。

374 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:18:12.93 ID:bIReyCZV0

久々に神を殺したが、やはり私にはコレに関する『感慨』というものはないというのを、改めて思い知った。
私にとって、コレは、蚊を叩き潰したり、雑草をむしるカンカクと、大差なかったのだ。

「(にしても、社持ち確定を殺したのは初めてだけど……だとしても、あれは流石にアウトだろ)」

社とかソウイウものは、連中にしたら謂わば『装置』である。関わる当事者たちが、各々の目的のために、確率を操作させたり、対象の意識をジャミングしたり、隙を突いたり、ナニかを封じ込めて何かに利用するためのエネルギーや補助装置にしたり。
もちろん、神が全員ソレが無ければ何もできないわけでもなければ(しだらェ)、社を持っているからとはいえ『装置』として扱いきれる訳でもない(あの遣使さんがしだらを投獄していた理由はならず者の管理が三割、自身が装置を扱い易くするためが七割)。
ただ、あの主は、装置を「ちゃんと」使えているということは、そこそこに俗世にも知見ある存在なのだろう。

だからこそ、アウト、だった。

375 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:20:28.68 ID:bIReyCZV0

「(ヒトひとりの会いたさに……どころか一目見たい眼に入って欲しいがため『だけ』に、弱っている人間のココロに付け入って……いや、アレは結果だ。『なんでもいいからあの人間をここに近づかせたい』って一心で『なんでもいいから』確定発動させた。……たといアタシが『悪感情』を持ったとしても、最後に礼を貰えれば、貰えなくても、ただコッチに来て意識を僅かでも向けてくれればそれだけで、って)」
どっと、疲れが出てきた。タクシーのシートが心地よいのが救いだった。
「(想いが先走り過ぎて手段を考えることもなく『なんでもいいから』と発動させて、その結果がアレ。ヒト一人を死に追い込んで、何百人もの人間を混乱させて、遺族は不幸確定ルート。達成タスク内容に対して、発生した業が深過ぎる。確かにコレは「いつか起こり得る」ことしか起こらない。ひょっとしたらそのヒトはここではないどこかの違う形でソレを起こしたかもしれない。でも「起こらない起こさないまま終わった」こともだって十二分に在り得ること。だのに、大きな損害として実現させてしまったことに罪悪感を抱くどころか、タスク『成功』の達成感さえ抱いて……絶対同じことを繰り返す。社が扱えるなら、発動手段の予測や精査、あるいは確認ぐらいできたはずだろ? それをしなかった、できたのに怠った、そもそもできなかった、そんなことどうでも良かった、どれもとっても社持ちなら更にアウト。後先考えず自分の想いや達成感だけを先行させて確定発動し続けて、更にトンデモを起こすだろうよ。私が殺さなくても、いつかナニかに滅され淘汰されたことだろうけど……それまでにどれほどコトが起きるか。考えただけでお腹の頭痛が痛いわぁ。もし仮に、何かで今晩のあそこの社でのことを知った上での行動なら、どんな手であっても近くにさえ来てくれれば挨拶してくれる、だったら尚更だわ。感知外の連中にも見せしめないとアタシ自身や周囲の安全が危うくなるわぁ)」

タクシーが伝えたランドマーク付近まで来たので、料金を支払い、翌日の鉱物購入可能金額に絶望し、タクシーを降りてそのまま夜風に当たりながら帰宅した。

そして、その後も何度か池袋ミネラルに行っているが、あの「小さな社」に不意打ちで呼ばれたことは、今のところ、ない。

376 :739 ◆Al9ki804zA:2021/12/03(金) 22:27:44.95 ID:bIReyCZV0


なお余談だが、この日、新品同様の中折れ帽と買い換えたての携帯電話を見事に紛失し、更に携帯電話の紛失に気付いたのは翌日に家を出た後の電車内という大失態を犯す。

しかし、タブレットは持っていたため先方への当日連絡にはコンビニの無料ワイファイで済ませることができ、携帯電話自体は紛失サービスを利用して失くした二日後にあっさりと手元に戻った。

ただ、購入から三回ほどしか被っていない、タクシー内では確かに被っていたはずの中折れ帽だけが見つからなかったのだが、
コレが今までには無かった社持ちを殺したゆえの初めての代償だったにしても、量産品の一つ税込1万円弱(しかも同じ服飾販売店が当時その乗り換え駅にあったし実際そこで再購入した)で済まされてしまう、というのは余りにイヤ過ぎるので、やっぱりよくあるうっかり不注意紛失でしかないと思うことにするんだ。

――――

377 :739 ◆Al9ki804zA:2022/02/22(火) 22:32:49.90 ID:YEO98kD+s

極稀にだが、メディア映像を観ていると、その場の連中の存在を察知することがある。

例えば、ハワイをメーン舞台にしたとある二流邦画の自然深いシーンでは、現地精がうじゃってカメラらしき前に覗き込んだり役者を好奇心で眺めたり、
自然開拓を取り上げた番組の神社修繕編では、その社の住民らしきモノが怪訝かつ胡乱げな様相を出演者に向けていたり、
ゲーム実況ライブ動画では、宅配便のチャイムが鳴って実況者がそこに意識を向けたと同時に害意はある(が"実"害までには到底及べないだろう)念体が室内に入り込んで来たのを察知したり、と。
得られるのはそんな毒にも薬にもならず面白げの欠片もない情報ばかりである。
閑話休題

いつかの年始に正月らしさで神社特集番組がローカルチャンネルで放送された。
私はソレを興味本位で録画して観たんだが、導入部分は当たり前に変哲もない情報と内容。組む神社の最寄駅で案内人が軽い説明をするというもの。

紹介していた内容はごく一般的な普通な『神話』メーンで勝手に期待していた民俗学色が案の定薄かったので興味が失せ始めていくのがわかっていくと、
不意に、資料画の映像からシーンが変わり、神社の周囲映像が流れたと思うと、案内人が神社の中に入って神社関係者に話を訊く場面に移り、
その神社内で生息している本来ならばキレイ側であるはずのモノたちが、憎悪や憤怒、怨嗟を、案内人に向けて発していた。

378 :739 ◆Al9ki804zA:2022/02/22(火) 22:33:33.97 ID:YEO98kD+s

流石にコレには少しぎょっとした。
その神社は由緒も正しく時間帯も朝から昼で陽の光も充分過ぎる。
更に、その案内人自身もその家系も、少なくとも当該神社関係からナニの謂れはないはずである。取り返しのつかない犯罪を案内人本人が過去にしたわけもなければ、家柄だって真っ当である。

にもかかわらず、負の念を、向けている。
「(ホント、ヒトに好かれるのに理由は無いように、嫌われたり恨まれたりするのにも理由って無いんだろうなぁ)」
と、取り留めなく思いつつもどーでもよくなり、
内容自体もやっぱり興味は沸かなかったので飛ばし飛ばし観ていて。

そして、あるその神社とは違う小さな地元の神社の年末神事シーンになり、小柄なお爺さん禰宜さんが伝統の占術を行なっていると、その周囲でちいさなかみさまたちがわらわらと集まり、わいわいきゃっきゃと禰宜さんに好意を向けてはしゃいでいた。

同じ番組内でのこの温度差。
おそらく私は、なんとも言えないビミョーな表情を浮かべていたことと思う。

――――

379 :名無しの霊体験:2022/06/30(木) 11:14:15.73 ID:aGbQOiCGs
お久しぶりです。白い自称カミサマな変態憑きと思われる暇人です。
長年髪を切ってくれていた美容室が閉店してしまったり、仕事がかなり忙しくなって切りに行く時間が取れない等で髪が肩にかかるレベルになっております。
高校の時の話を書きます。
文化祭で自分達のクラスは絵の展示をすることになりました。制服や体操服以外着て良いから、汚しても問題ない服持ってきて着てくださいという指示のもと白いつなぎを自分は持って行きました。
「それはガチでやる気がすぎる」
とお洒落な格好をしたクラスメートから、からかわれつつも応戦したりして作業は楽しく進みました。私の格好にやる気があると認定した先生から、外の飾り付けの手伝いに駆り出され他のクラスの子と合流しつつ外の手伝いに参加。外はなんだか白い霧でも出てるのか視界が少し見えづらくなっていました。
同じように外の手伝い組も「霧?すごいねえ。見えづらい」等話していた。
その他のクラスの子の中には、自称・他称共に見える人で話題になっていた子(人型ってタイトルでまとめて頂いてるのに出た同一人物)がいました。
見える人が私をまじまじと見たかと思ったら、嫌そうな顔をして
「うわ、なんであんた白い服着てんの。ていうか肩重くない?」
私「あ、これ?中学ん時にクラスでお揃いで買ったやつなんだけど使ってなかったから。肩?さっきまで筆持ってたし肩こっちゃったかも」
「白いの着るの辞めときなー?『隣の人』凄い嬉しそうにニコニコして抱きついてるから」
私「隣の人ってどっちよ?」
「人型のほう。あー・・・とりあえず下の服、黒?上半身だけでも脱いだら?」
そこまで嫌そうな顔を普通するか?!と思ったが、そろそろつなぎも暑くなってきたのもあり上半身脱いでから腰で袖を結んだ。
妙にタイミングが良かったのだけど、その時霧がスーっと消えた。
余りのタイミングの良さに私は正直、ビビったけどたまたまだと言うことにして平然としていました。
その次の日に見える人は体調不良で休んだらしく、学校に出てきた時に私を見るなり「もう見ないから」と文句を言われた。
昨日職場に見える人が来たのを見かけて思い出しました。

380 :名無しの霊体験:2022/06/30(木) 11:56:44.86 ID:aGbQOiCGs
自称カミサマな白い変態憑きだと思われる暇人です。
新しく出来た推しが異性だった時に駄々をこねられ、いかに自分の方が良いか延々に言われる夢をここ数日見ております。本日は、色んな人から忘れられ絶望してる最中、白い人から手首を握られ「僕は忘れないから」と言われる夢を見ました。
さて、猫のぬいぐるみの話をしたか忘れましたが幼稚園時代の話をしようと思います。
幼稚園の時に猫のぬいぐるみを持ち歩いていた。その頃は身長も高くて小学生に間違えられることが多く、見た目が悪いからやめろと言われたけどお気に入りでずっと持ち歩きたかったし、何より怖い歯医者のお供として一緒に連れていきたかった。
連れていったのが間違いだった。同じ年代の子にぬいぐるみを奪われそのまま持ち帰られそうになり、母に訴えた。
返してくれるように言ってくれると思ったら母から「小さな子に譲りなさい!こんな所に持っていくからよ!」と何故か私が怒られ、相手側の母も抵抗なく少し頭を下げて去っていった。得意気にぬいぐるみを持って行った子は私にあっかんべーしてから去っていきました。
ずっと帰ってからも文句を言う私を怒った母に絶望して、違う遊びをしてぬいぐるみを諦めることにしました。
「◯◯(ぬいぐるみの名前)は、どうしたの?」
といつもの白いお兄さんが聞くので、事情を話すと頭を撫でてにっこり笑い言いました。
「次の歯医者さん?の時には、戻ってくるから。安心してね」
その通りになった。予約した歯医者さんに行き治療を終えると、受付の人から私の猫のぬいぐるみと菓子折りを渡された。
「これは人にあげたものだから」
と手放すように母から言われたが、私が返そうとはしなかった。慌てて親子喧嘩を止めさせた受付の人が言うには
・相手の人が何度も、こちらに連絡をしてきて謝りに行きたいと言っていた。個人情報なので家は教えられない旨を伝えたら、ぬいぐるみは歯医者で預かって返してくれと言われた
・相手の人は遠くに引っ越しをしたから、二度とこの歯医者には来ないし来れないと伝えてくれと言われた
らしい。とりあえず、もうお返しもお菓子もお渡ししたんで!と言われ返された。
親が、相手側に何かをお返ししないといけないだろうけど、相手の情報がないと困惑していたことが凄い鮮明に残っている。
お菓子は、お兄さんにあげたが食べて良いよと言われたので私が喜んで食べた。それからぬいぐるみの持ち歩きは辞めました。
特におちはないです。



掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
名前: E-mail (省略可) :
画像: