怪談:妖しい物の話と研究


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【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝8
241 :名無しの霊体験:2015/05/23(土) 02:49:08.68 ID:cq0KOtTZ0
続き

普段から幽霊と関わるなと言われているのにうっかり怒鳴ってしまった僕におじいさんは嬉しそうに話しかけます。

「わら、視えるんか?」

「あにを無視する、視えるんじゃろ?」

祖母がいるし、と答えずにいるとおじいさんは諦めたのか何処かへ行ってしまいました。
掃除も終わり仏間の畳の上で寝そべり(そこがお気に入りだった)絵を描いていると奥の襖から顔を出すおじいさん。
来たよ……と脱力しているとおじいさんは嬉しそうに走って来ると僕の腕に座り言いました。
「いちちゃんでもわらでもいいから、桐箪笥の後ろに落ちたわしの竿を取ってくれ」
僕はその時まだ小学4年生だったんで桐箪笥を動かせる力なんてありません。
困ってしまい、どうするかと考え伯父さんの部屋へ向かい伯父さんを呼んで箪笥を動かしてもらいました。
奥の方に埃をかぶった小さな釣竿が一つ。
何事かと見に来た祖母が「こんなとこにあったのね」と言って嬉しそうに伯父さんから受け取り、流しで綺麗にして人形に持たせていました。
おじいさんは満足そうにうなずくと「ありがとさん」と消えてました。
これがおじいさんとの初めての会話で、生活の始まりです。



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